名糖産業 中核ブランドの強化推進 「挑戦と変化」中計の旗印に 三矢益夫社長

看板商品「アルファベットチョコレート」が発売50周年を迎えた名糖産業。その出発点は1945年、戦時下で食糧不足、栄養不足にあえぐ国民のための肝油製造だった。その後、菓子分野に進出。現在は食品事業と化成事業を両輪に据え、食品事業ではチョコレートや粉末飲料、化成事業では医薬品原料を柱に業容拡大を図っている。

昨年6月から同社を率いる三矢益夫社長(62歳)は、82年入社。経理、総務・人事を中心に、生産管理、購買、食品開発などの部門を歴任。近年は「アルファベットチョコレート」のリブランディングや、粉末飲料「スティックメイト」の先行投資を指揮。粉末飲料ではアソート商品を得意分野として一本立ちさせた。

「当社は保守的、堅実経営が基本。しかし今の時代、会社が生き残っていくにはチャレンジし、変化を起こすことが大切。失敗を恐れずに挑戦していく。そういう企業風土にしていきたい」。トップ就任当日、三矢社長は全社員にメッセージを送った。そして、中期経営計画を初めて対外発表し、意思を表明。「これが私の社長としての最初のチャレンジ」とする。

中計は「Challenge&Change」をスローガンに、

①売上・利益拡大
②ブランド強化
③工場の生産性・品質の向上
④組織・人事活性化
⑤M&A等による事業拡張

――を重点項目に掲げる。

商品展開面では、中核ブランドと位置付ける「アルファベットチョコレート」と「スティックメイト」に対し戦略的に経営資源を投入。チョコレートの主力工場として18年から稼働する瀬戸工場の稼働率を高めるとともに、新ブランド商品の開発を進めていく。

「『アルファベットチョコレート』は、シリーズ商品の充実や販促プロモーションを積極化したことで、7~8年前に比べ売上を倍近く伸ばしている。しかしまだまだ全国区とは言えない。広く知っていただけるよう認知拡大に尽力していく」。

粉末飲料も「レモンティー」など袋入りファミリーパックに加え、現在主流となったスティックタイプへのシフトを強化。「スティックメイト」は、「フルーツティー」を皮切りに「ミルクティー」や「ココア」「ビタミンC」などラインアップを広げ、売上も拡大してきた。一昨年からはCMなど広報宣伝も強化している。

一方、工場や組織人事面では、瀬戸工場のDX化と他工場への水平展開、女性の活躍推進、サスティナビリティの取り組みなど幅広い課題に取り組む。

「新たな企業風土の醸成、売上・利益の拡大と合わせ、在任中にもう一回り業容を大きくしたいと思っている。商品・地域戦略などと照らし合わせながら、M&Aなども選択肢の一つとして事業拡張に臨んでいきたい」。