さよなら、「日東紅茶」の顔 1968年からのプラ容器廃止 ティーバッグを密封個包装して「デイリークラブ」で脱プラスチック

味わいにも磨き 価格から価値への方向転換に挑む

三井農林は、「日東紅茶」の顔とも言える旗艦商品「デイリークラブ」の密封プラスチック容器を廃止するなどして「デイリークラブ」全体でプラスチック資材使用量を年間約50t削減する。

1968年に密封プラ容器の「デイリークラブ」(当時・日東ティーバッグ)は誕生し、当時、缶容器が主流だった紅茶ティーバッグ市場に風穴を開けて市場形成に大きく貢献。今回、長年アイコンとして親しまれてきた中容量サイズのプラ容器や、その他のサイズのビニール包装を全面的に廃止して8月30日に新「デイリークラブ」として発売開始した。環境負荷低減に貢献し、ブランド価値を高めていくのが狙い。

竹田一也企画本部商品企画・マーケティング部部長は「今まで価格訴求中心だったが、大きな方向転換を図り価格ではなく価値で売る方針に改めた。紅茶ティーバッグは成熟市場なので価格訴求一辺倒には未来がなく、旗艦商品でいかに高い価値を提案できるかチャレンジしていく」と語る。

竹田一也氏㊧/齋藤章代氏(三井農林)
竹田一也氏㊧/齋藤章代氏(三井農林)

この方針の下、「デイリークラブ」のコンセプトも改めた。商品企画・マーケティング部の齋藤章代氏は「お客さまの未来と健康を支えるブランドになりたいという思いを改めて制定し、お客さまとともに社会的な課題を解決していきたい」と説明する。

プラで維持していた品質保持はティーバッグで担保する。ティーバッグの紙の個包装の密封度を高め、光・水分・臭いなどを遮断し賞味期限を2年から3年に変更。加えて、ティーバッグの金属の留め具を廃止し電子レンジ調理にも対応できるようにした。

新「デイリークラブ」の個包装。QRコード(手前)と裏側のメッセージ(日東紅茶)
新「デイリークラブ」の個包装。QRコード(手前)と裏側のメッセージ(日東紅茶)

ブランド価値向上へデザインも刷新。外箱は「現代に求められる紅茶らしい味わいや温かみを追求し、AI分析を経て、黄色に少しオレンジとグラデーションをいれた。Daily Clubの文字も太字のポップ体から少し流れるようなフォントに変えて上質感を高めた」。

個包装では飲み楽しみを演出。「従来通りキャラクターをデザインし、QRコードを新たにつけた。裏側にはメッセージを入れて、一息ついていただける工夫を施した」という。

味わいは、従来通りスリランカ茶葉とインド茶葉をメーンに使用し豊かな味わいとコクを打ち出しつつ、渋味を抑えて磨きをかけた。「茶葉量が多いことが渋味につながっている」と判断し、ティーバッグでの抽出効率を考え1袋当たりの茶葉量を2.2gから2gに変更した。

新「デイリークラブ」では8袋、20袋(上)、40袋(手前)サイズをラインアップ(日東紅茶)
新「デイリークラブ」では8袋、20袋(上)、40袋(手前)サイズをラインアップ(日東紅茶)

外箱の刷新に伴い、入り数も変更。小容量が10袋から8袋、中容量が25袋から20袋、大容量が50袋から40袋とし、小・中・大の税抜希望小売価格は115円、260円、500円で、ユニットプラスでは1割増となる。

SNSでコミュニケーションしていくほか、主要ユーザーの50・60代に向けて店頭クーポンでの告知を行い数量ベースで3%増を計画する。