「ベビーチーズ=Q・B・B」想起する取組み加速 年間出荷数10億個突破 六甲バター 塚本浩康社長

ベビーチーズのリーディングカンパニー六甲バター。21年3月25日付で創業者の孫にあたる塚本浩康氏が4代目社長に就任した。前年度のQ・B・Bベビーチーズは、巣ごもり需要効果もあり2億5千万本を出荷。つまり、1本4個入なので10億個を突破したことになる。それでも塚本社長は消費者の認知度が「まだまだ低い」として、今期方針4本柱の1番目に「ベビーチーズ=Q・B・Bを想起する取組み」を掲げた。今期に入り、その具現化策の一つとして「おうちDE居酒屋ベビーチーズ」や「おいしく健康プラスベビーチーズ」の新シリーズを投入し、好調なスタートを切っている。

塚本社長は、2代目社長塚本哲夫氏(現相談役)の長男として、入社以来、購買、営業、企画、生産、人事総務、品質保証、開発とさまざまな部門を歩んできた。新社長抱負としては「当社の経営理念に『健康で、明るく、楽しい食文化の提供によって社会に貢献する』がある。これは幼少の頃から家の中で言われていたこと。これを引き続き社長としても実践していく」と創業家として歩むべき道を貫く。

また、19年の創業70周年時は副社長として、新たに「おいしいって生きること」をQ・B・Bの目指すべき姿として制定した。「人は食べたもので出来ている。当社として今後どうあるべきかを考えた時に、たどりついた答えであり、この言葉に当社の行動が凝縮されている」とのことだ。

会社の強みを聞くと「国内トップシェアのベビーチーズ」と即答。今春から新たなシリーズも投入し、現在16種類をラインアップ。20年12月期は2億5千万本を出荷し、「日本人一人当たり2本を召し上がっていただいている。この数値はお客さまからの信頼の証であり、当社の誇り」と胸を張る。

今期方針は

①「ベビーチーズ=Q・B・Bと想起する取組み」
②「ベビーチーズ新シリーズの健康プラスとおうちDE居酒屋などの販売強化」
③「Q食の認知拡大」
④「海外事業」

の4本柱を掲げた。

ベビーチーズでは、21年春に新シリーズ「おうちDE居酒屋ベビーチーズ」を発売し、特に春夏期限定販売の「焦がしにんにく&ねぎ油風味」が予想以上に好調に推移。「通年販売を求める声も多数いただいた」ほど。来年のベビーチーズ発売50周年を含めて、さらに認知度を上げる取り組みを継続していく。

業務用商品については、もともと学校給食で高い支持を得ているが、さらなる業務用市場拡大を見据え、メディカル業態向けの新ブランド「Q食」を立ち上げた。商品は高たんぱく質や減塩などに特化した。業務用部門の売上高はコロナ禍で約70億円まで縮小した。これを「早期に立て直し、100億円」の大台に乗せていく。

海外事業は、「チーズデザート」を中心に輸出しており、台湾から始まり現在は東南アジア各国に拡大、今期は輸出事業単体で初の黒字を見込む。この黒字を機に、来期は海外売上目標を明確にするなど、今後も事業の柱を拡大させ、「ベビーチーズと言えばQ・B・B」と答える消費者の拡大に努めていく。

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塚本浩康(つかもと・ひろやす)氏=1975年8月5日生まれ、46歳。兵庫県出身。神戸学院大学経済学部卒。2000年入社、13年取締役稲美生産部長、15年常務取締役経営企画部兼人事総務部兼品質保証部兼購買部担当、17年専務取締役、18年取締役副社長開発本部長、19年3月代表取締役副社長開発本部長、21年3月代表取締役社長