即席麺 業界全体で減塩へ 10年後10%減塩目指す

日本即席食品工業協会(村岡寛理事長)は2030年3月末までに、会員メーカーが製造するJAS製品(全体の約8割)を対象に、10%減塩(2020年3月末時点比)を目指す。5月31日に開催した専門紙向け定時総会報告会における質疑で、吉井巧専務理事が記者の質問に答えた。

10年間で10%という削減目標について吉井専務理事は、「5月27日に開催した理事会で、2030年3月末までに、業界全体で10%減塩していこうという目標の合意が得られた」とした上で、「即席麺の世界で10%減塩というのは、小さいようでいて相当ハードルが高い」との認識を示し、目標達成に向け今後、一定期間(3年程度)ごとに評価し、全体のレベルアップを図っていく。

現状、即席麺業界の減塩の取り組みにはメーカー間でバラツキがあるが、コロナ禍で生活者の健康に対する意識が高まっていることなどもあり、「各社とも伝統的な味を守りたいという意識を持っており、簡単に(減塩が)できない商品もある。減塩の技術にも差があるが、(それぞれの)味を維持しながら、どこまで塩分を減らしていけるかという努力を続けていくことが重要」(吉井専務理事)との認識を示した。

即席麺を含め、加工食品業界では「減塩」をうたう商品が登場しているものの、「(商品パッケージなどで)『減塩』とうたうとおいしさが損なわれるイメージがある」(メーカー)というように、「減塩商品」ではなく、レギュラー品の減塩化がポイントという指摘もある。「塩を使わないと製造できないものもある。少しずつ塩分を減らし、(消費者に)慣れてもらうことも重要」(メーカー)というように、消費者の意識を変える取り組みも同時並行で求められそうだ。

なお、同協会では減塩の取り組みを後押しすべくHPで減塩商品を紹介している。