「がぶ飲み」で楽しさ追求 “こんなの欲しい!”に応えるポッカサッポロの価値創造飲料とは?

ポッカサッポロフード&ビバレッジは、「がぶ飲み」でFun(楽しさ)を追求するなど特徴のあるブランドを活用して市場を切り取り、ファン化を推進している。

ESG(環境・社会・ガバナンス)と健康を重視しながらマーケティングや商品開発を行い、消費者とのつながりを強化していくのがポッカサッポロの全体の方針。

この中で「キレートレモン」などレモン飲料を除く価値創造飲料の方針について、黒柳伸治価値創造飲料事業部部長は「ポッカサッポロらしい飲料を作っていく。Fun(楽しさ)・Focus(こだわり)・Utility(扱いやすさ)の3つの要素をおさえながら、お客さまの『こんなの欲しい』を見つけ出し、とびっきりの満足を提供していく」と説明する。

一つめの要素であるFunでは、昨年、男子中高生に支持され過去最高規模の販売実績を記録した「がぶ飲み」ブランドに集中。成長の牽引役であるエナジー炭酸飲料「がぶ飲み エックスフリーダムエナジー」を育成するなどして「次々と楽しさが体感できる『がぶ飲みワールド』を築いていく」。

二つめの要素のFocusの対象となるのは、日本各地の希少素材にこだわった「TOCHIとCRAFT」シリーズの国産産地指定飲料。国産無糖茶と国産果汁をラインアップし、昨年は「加賀棒ほうじ茶」と「かごしま知覧紅茶無糖」の500㎖サイズの売上げが伸長した。

ファンの数も増加し、「TOCHIとCRAFT」の公式SNSアカウントでは開設半年でフォロワー数が3万人を突破した。

「TOCHI とCRAFT」シリーズ(ポッカサッポロフード&ビバレッジ)
「TOCHI とCRAFT」シリーズ(ポッカサッポロフード&ビバレッジ)

「TOCHIとCRAFT」は、土地とその土地のものづくりを組み合わせたブランド名で、商品を通してその土地の文化や伝統を広めたいという思いのもと地域との連動を重視。素材・生産者・製法・文化といった国産素材のこだわりに、納得買い・応援・多様性・持続可能といった現代の価値観を取り入れて各商品で地域の魅力を伝えていく活動に重きを置いている。

室晃司価値創造飲料事業部副部長は「生活者が求める価値は機能価値や情緒価値だけでなく、社会的な課題をどう解決していくかまで求められる時代に突入している。その点、『TOCHIとCRAFT』は産地応援といったソーシャルグッドにも踏み込み非常に時代にマッチしている」と語る。

今年はFocusの具現化を通じてさらなるファンの拡大を目指していく。直近の今春に向けては、国内のコーンの消費の多くは輸入品頼みとなっている中、国内産コーンの新たな文化を伝えるべく「北海道コーン茶」(525㎖PET)を3月15日に新発売して「TOCHIとCRAFT」の無糖茶カテゴリーの拡充を図る。

同商品は、北海道産契約栽培とうもろこしを100%使用したカフェインゼロのコーン茶。直火熔煎したコーンが香ばしく穀物の自然な甘みが感じられるとともに、スッキリした味わいに仕立てられている。

発売中の宮城県産六条大麦「シュンライ」100%を使用した「伊達おいしい麦茶」は、このたび「伊達家伯記念會公認麦茶」として認定されたことから商品名を「伊達麦茶」に変更し、容量も525㎖から600㎖に増量して2月22日にリニューアル発売された。パッケージ正面に「東北宮城 大麦100%」とあしらい宮城県産の大麦を応援する。

ポッカサッポロは昨年5月、夕張市農業協同組合(JA夕張市)から夕張メロンを約500個購入し、札幌市内の保育所など約500か所にそれぞれ夕張メロン1個とともに「北海道夕張メロンソーダ」1ケース(24本入)を寄贈した。

今春は、その「北海道夕張メロンソーダ」(420㎖PET)のパッケージを刷新して3月22日にリニューアル発売される。正面に「TOCHIとCRAFT」の新ブランドサイトへつながるQRコードを配置して「夕張市農協との一緒づくり」の様子を伝えていく。

そのほか夕張メロン果汁を使った商品としては、2月22日に夕張メロン果汁・北海道産クリーム・国産牛乳で作られた「贅沢メロンオレ」(190㎖缶)が新発売された。

価値創造飲料では、「がぶ飲み」と「TOCHIとCRAFT」でブランドの“らしさ”を最大化するとともに、無糖炭酸水市場と滋養市場という大きなマーケットに“新しい”を積極的に提案していく。

「おいしい炭酸水」
「おいしい炭酸水」

無糖炭酸水市場に向けては「おいしい炭酸水」からパーソナルタイプとして大容量の600㎖PETボトルを3月22日に新発売してUtility(扱いやすさ)を新提案する。

ラベルとPET容器の両方に200㎖ごとの目盛りをつけることで、お酒と合わせる家飲みでの利便性向上を図った。

環境にも配慮し、ラベルにはロールラベルを採用し従来使用していたフルシュリンクラベルと比較してプラスチックの使用量およびCO2排出量を約4分の1に削減。これに加えて、外装(ケース)の段ボールについても側面の面積を削減する「ショートフラップ」を採用することでCO2排出量を約2%削減する。

「おいしい炭酸水」は昨年、ECでのケース販売が好調となった。今年は家庭内需要№1を目指し、コミュニケーション施策で「ポッカレモン100」と連動する。

4月から5月にかけて「ポッカレモン100」(450㎖)の売場で店頭POPを付けて「おいしい炭酸水」1ケースが1千人に当たる販売促進キャンペーンを展開して「『ポッカレモン100』の購入促進と『おいしい炭酸水』の認知拡大を図っていく」。

「マカの元気」シリーズ
「マカの元気」シリーズ

市場規模2千円億強と推定され拡大傾向にある滋養市場に向けては、植物性活力素材であるマカのエキスを配合したドリンク「マカの元気」シリーズから1月25日から「マカの元気ナイトスパークリング」(500㎖PET)を期間限定で新発売し、2月22日には業務用ルート限定で「業務用マカの元気シロップ」(500㎖紙)を新発売した。「マカの元気」は健康軸の位置づけでもある。

コンビニの栄養ドリンク棚がコロナの影響で足踏みする中、購入者の購入頻度の高まりに着目。「テレワークやコロナ疲れで元気になりたいニーズが高まったためだとみている」と述べ、仕事後も気持ちを切り替えて元気に楽しみたい30~50代男性をターゲットにしていく。

黒柳部長は消費者の買い方と商品に対する価値の変化にも着目。「お客さまの導線が変わり苦戦するチャネルがある一方で、炭酸水やレモン商品で家飲み需要が非常に増えている。チャネルではECが拡大し、そのように変化していることを理解した上で提案していきたい」と語る。