R-net 酒井修司社長 業界での価値向上図る 強力な販売グループに

関西の地域卸連合、R-netの新社長に1月26日付で酒井修司氏(大楠屋社長)が就任した。法人化から8期目を迎え、初めての社長交代となる。「強力な販売グループになることで、R-netと加盟社の価値を向上させる」と強調する酒井新社長に話を聞いた。

――コロナ禍でR-netの活動はどう変化しましたか?

酒井 以前は月に1回集まって開いていた経営者会議を、リアルとオンラインのハイブリッドで実施している。それによって各社の社長だけでなく、会長や他の役員も気軽に参加できるようになった。さらに、SNSによる情報交換も日常的に行っており、これらを駆使することで経営者会の情報も商品部会の情報も各メンバーに行きわたっている。

社内でこのように情報共有するのは一般的だが、われわれは会社の枠を越えてやっている。そこに価値がある。今後は各企業の現経営陣のみならず、次世代がもっと参加できるようにしていきたい。そのような新機軸を打ち出せという皆さんの命によって、私が社長に就任したのだととらえている。

――新社長としての抱負を。

酒井 一番重要なのは、食品業界におけるR-netと加盟企業の価値を向上させること。「食品業界にR-netあり」と言われるようにしたい。そのためにはメーカーさんとのタイアップを強化し、強力な販売グループになること。そのツールとして共同企画販売がある。

――昨年の共同企画販売の実績を教えてください。

酒井 昨年の3月から5月にかけて家庭内需要が急増したため商品供給が追いつかず、その期間はほとんど企画が立てられなかった。それでも最終的には前年より3本多い108本、金額は若干下回り10億円弱で着地した。

今期は110本、10億円を目標とする。達成へ向け、各メーカーの窓口となる問屋を再度、明確にした。各社が責任を持って取り組み、新規メーカーも含め積極的にアプローチしていきたい。

コロナ禍で家庭内の需要が高まり、基礎調味料の販売ベースが上がっている。また、この春の新製品は比較的アッパーなもの、より専門性の高い商品が増えているように感じる。こうした消費動向を意識しながら提案し、販売していくことが大事だ。

――販売面以外に取り組むべきことは。

酒井 労務や金融、さらに政府・自治体の制度などについて情報を共有する。特に労務に関しては、働き方改革によって否応なしに進めなければならない。それが結果的に良い人材の獲得、そして各社の活性化につながる。

われわれは「1つの会社のごとく」と謳っている。自分の会社の成功事例や失敗例を互いに話し、そこから信頼関係が生まれる。特に失敗例から学ぶことは多い。

――新規加盟社をどのように増やしていきますか。

酒井 食品卸という枠は取り払っても良いと考えている。例えば加盟社のグローリージャパンは、どちらかというとプロダクトの部分が強い。

得意先のニーズに対し商品を提供するのがわれわれの使命だが、それが食品とは限らない。先ほど話した通りR-netと加盟企業の価値を向上させるという理念は不変だが、それを実現させるためには売り先を変え、売るものを変え、売り方を変えながら変化に対応していく。

【プロフィール】1962年大阪府吹田市生まれ。大学卒業後、経理スクールで会計を学ぶ。83年大楠屋入社。87年小売事業をスタートさせる。99年大楠屋副社長、04年社長に就任。