メルシャンのノンアル好調 アル健問題、多様化等も後押し

メルシャンのノンアルコールワインが好調だ。1-11月の販売数量が前年比146%と伸長中で、世界的な流れや飲み方の多様化、健康志向などが後押ししているとみられる。ミレニアル世代の間では周りの雰囲気に流されず、自分の心身と向き合いながらドリンクを楽しむ「マインドフル・ドリンキング」の動きが広まりつつあり、世界中でノンアル飲料の人気が高まりつつある。また、祝い事や気分転換のときにノンアルで雰囲気を味わいたいというニーズも高まっているという。

ノンアルワインは欧州で人気だが、日本では10年以上前に湘南貿易がベルギー・ネオブュル社の商品の輸入を始め、徐々に広がってきた。ホテルや結婚式場などから広まり、老健施設などのイベントや産婦人科での祝い膳に使われることも。かつては「ブドウのジュース」と誤解される部分もあったが、広まりとともにノンアルコールのワインの品質が認知されるようになってきた。

メルシャンでは2月に「メルシャンスパークリング アルコールゼロ」を発売したところ採用店が増加した。これらの背景にはWHOのアルコール問題への取り組みが指摘されている。直ちに強い圧力がかかるとは想定されていないものの、企業にも一定の取り組みが求められると予想されており、各国の企業がノンアルなどの取り組みを進めている。

メルシャンらキリングループも、酒類の責任あるメーカーとしてノンアルを重要なカテゴリーと位置付けており、適切な飲酒に向けて「スロードリンク」を提唱。年末に向けてオリジナル啓発動画広告を発信する。アサヒグループも低アル、ノンアルの構成比について数値目標を掲げるなどしている。

コロナ禍で健康志向がより高まったことや、飲めない人も場を楽しめるようにしたいという飲み方の多様化のニーズも広がりつつあることから、ワインに限らずノンアル市場は今後も伸長するとみられ、各社ともに注力する構えだ。

メルシャンもクリスマスなどの最盛期を通じた活動を展開し、露出・未採用企業への定番導入へつなげたい考えだ。