製油各社 業務用の落ち込み響く 家庭用好調もカバーできず

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、製油各社の第1四半期決算は厳しいスタートとなった。巣ごもり需要で家庭用は好調だが、外食向けの業務用や加工用のマイナスをカバーできず、搾油量減少によるミール数量の減少も重なり、売上げ、利益とも影響を受けた。

J-オイルミルズの第1四半期連結は売上高15%減。営業利益42%減。家庭用はオリーブオイルやごま油、えごま油、キャノーラ油などの販売が好調だったが、ウエートの大きい外食向けの業務用油をはじめ、土産菓子向けの加工油脂などが大きく減少。前年同期と比較し、約60億円の減収となり、利益面でも数量減少の影響を受けた。

日清オイリオグループの第1四半期連結は、加工油脂事業におけるパーム油の時価評価戻し益により、全体では営業増益を確保したが、油脂・食品事業は売上高4%減、営業利益7.8%減の減収減益。家庭用食用油やドレッシングが好調だったが、業務用の落ち込みをカバーするまでには至らず、油脂・食品事業は前年同期と比較して105億円の減収、営業利益も35億円の減益となった。

ごま油メーカーのかどや製油の第1四半期は売上高0.9%減、営業利益16%減。家庭用の販売は好調だが、業務用が苦戦した。米国向けの輸出用もコロナの影響を受け、ごま油全体の販売数量は5%減と落ち込んだ。

各社とも家庭用の需要増は追い風だが、業務用の落ち込みをカバーできず、生産バランスの変動にも苦慮している。4-6月の植物油JAS数量は、家庭用15%増(8万3千t、前年比1万1千t増)に対し、業務用26%減(6万7千t、同3万8千t減)、加工用5.5%減(14万7千t、8千600t減)。トータル10%減、約3万tのマイナス。

主に外食向けを中心とする業務用斗缶は1か月分(単月平均約3万t)の需要が消失したことで搾油量が減少し、ミールの販売にも影響が出ている状況だ。

緊急事態宣言の解除後、回復が期待された外食も7月以降、全国的な感染者の増加で先行きの不透明感が強まっている。巣ごもりで急増した家庭用製品も6月以降は、落ち着き始めている。各社とも好調な付加価値品の拡販に力を入れるが、業務用・加工用の需要減が続く中で、製油各社は危機感を強めている。