生販連携で難局打開へ 首都圏業務用食品卸組合が通常総会・懇親会

首都圏業務用食品卸協同組合は21日、東京・市ヶ谷のホテルグランドヒル市ヶ谷で、第36回通常総会を開催した。開催直前まで慎重な判断を迫られたが「外食に携わる卸として、率先して業界を盛り上げたい」との考えで実施し、総会後の懇親会も着席形式に変更。テーブル数・席の間隔を広げ、マスク着用でソーシャルディスタンスを保つなど、感染防止策を講じた上で開催した。

外食卸の使命果たす 今こそ収益性重視に転換を 白石俊彦理事長(イセヤ社長)

白石俊彦理事長(首都圏業務用食品卸協同組合/イセヤ社長)
白石俊彦理事長(首都圏業務用食品卸協同組合/イセヤ社長)

6月の理事会で総会開催を決めたが、7月から東京都内の感染者数が再び増加し、直前まで開催するかどうか悩んだ。ホテルとも相談し、着席形式でテーブル人数も制限し、万全の感染防止策で今回の開催に至った。半年間、こうした会合は自粛せざるを得ない状況だったが、外食卸として感染症対策を徹底した上で、やるべきだと開催を決断した。

コロナ禍で新しい生活様式が注目されているが、個人的には一日も早く以前の生活に戻れることを願っている。在宅勤務やテレワークは今後も定着するだろうが、新しい生活様式はあくまでも緊急時の対応であって、この状況が続くと思うとぞっとする。

(コロナ禍に直面する中で)あらためて、われわれ業務用食材卸の社会的地位を向上する必要があることを実感した。外食卸の役割を広く知っていただき、行政にも声を届ける必要がある。コロナ禍で、しばらく売上げの低迷は避けられない。危機感を持っているが、このような時だからこそポジティブにとらえて、収益性重視への転換を図る機会にしたい。

われわれ外食卸は、コロナ禍で飲食店がどのような対策を取っているか、多くのお店の情報を共有し、発信していく役割もある。最前線にいる卸だからこそ、できることがある。メーカー、商社と連携して、知恵を出し合い、この難局を乗り越えいきたい。

「変化対応を急ぐ」 杉田數祐副理事長(TATSUMI社長)

杉田數祐副理事長(首都圏業務用食品卸協同組合/TATSUMI社長)
杉田數祐副理事長(首都圏業務用食品卸協同組合/TATSUMI社長)

コロナ禍で外食業界はさまざまな変化が予想される。客足が戻ってきても、飲食店が以前のような売上げ・利益を確保するのは容易ではない。飲食店は生き残るために、メニュー単価を上げるか、原価率を下げる。今後は価格競争が激化する可能性もある。その一方で、都市部から郊外へと人の流れも変わる。在宅勤務やテレワークの広がりで、都心部の昼間人口は減少する。

これまで都心部や繁華街を中心に手厚くフォローしてきた卸は、中長期的な視点でビジネスモデルを見直す必要も出てくるだろう。