「危機」に強い野菜飲料 体調管理や免疫力など背景に

野菜飲料は、これまでトマトジュースによるリコピンやGABAなど機能性効果が後押ししてきたが、昨年はやや踊り場状態に入っていた。だが今年に入って完全に回復し、これまで業界が注力してきた機能的な価値が再び見直されてきた。

カゴメの今年1~5月の販売量は、前年同期比で約5%増と好調。「自己防衛意識の高まりを受けて、食べることによって免疫力を高め、病気に負けない強い身体を維持したいというニーズが高まった」ためととらえている。基盤商品の「野菜一日これ一本」や「野菜生活100」の出荷が伸びており、今年2月に発売した果実・野菜・大豆のミックス飲料「野菜生活Soy+(ソイプラス)」も好調。在宅時間の増加を背景に、ファミリー向けの大容量タイプ(720㎖PET、1Lホームパック)が伸長。中でも女性の購入率・量が伸びており、家族の健康のために購入し、シェアするケースが増えているとみている。

また、「コロナ禍で免疫強化、体調管理への意識の高まりから、ビタミン摂取意向が高まっている」と同社。「夏本番では夏バテ、体調管理、美容のために、ビタミンへの関心が高まると予想しており、野菜生活定番4品を中心に、ビタミンが摂れることを店頭POPなどで訴求し、需要促進を図る」。

伊藤園の前4月期(19年5月~20年4月)の野菜飲料の売上高は、前期比3・5%減と低迷した。だが今年に入って需要は好転しており、「1日分の野菜」「ビタミン野菜」「毎日1杯の青汁」3ブランドの第4四半期(2~4月)の販売量は、前年同期比5.5%増を達成した。

前期は「ビタミン野菜」と「毎日1杯の青汁」が特に好調で、今期もこれらを中心に強化。今後は、野菜飲料全体で「栄養」を軸とした価値訴求とコミュニケーション強化、おいしく栄養が摂れる野菜飲料の認知拡大に注力する方針。20年の野菜飲料市場予測として前年比1・3%増とみている。