三井食品 物流・ITに大規模投資 5年で1千200億円計画 新中計策定

三井食品は今期から3か年の「中期経営計画2023」を策定した。4つの「基」(基軸・基盤・基準・基本)を固め、収益拡大を目指す。今後3~5年間で物流インフラやIT基盤の強化に約1千200億円の大規模投資を計画していることを明らかにした。

23日の決算会見で萩原伸一社長は「前中計で掲げた、卸として基盤固めと新たな挑戦を継続しつつ、物流インフラやITなどの新技術を活用し、収益拡大につなげる」と語った。

新中計では、5年後のあるべき姿に向けて、それぞれの現場でアクションプランを作成し、取り組みを具現化する。卸事業の基礎収益力を高めつつ、新技術を活用した競争力強化や新たなビジネスモデルの構築を進め、縮小均衡ではなく、売上・利益の拡大を目指す。

26日に開示した同社の前3月期連結決算は、売上高8千202億円(前年並み)、経常利益20億7千万円(43.7%減)、当期利益15億7千万円(37%減)で着地。物流費や人件費等のコスト上昇が響き、大幅減益となった。

直近5年間で売上高は270億円程度伸長した一方、経常利益は4億円のマイナス成長で、特に一昨年からの物流費上昇のインパクトが収益圧迫の要因となった。

こうした中で新たに策定した中計最終23年3月期の定量目標は、売上高8千532億円(20年3月期比4%増)、経常利益26億円(同25.6%増)。4つの「基」の徹底とともに、物流インフラやITシステムを再整備し、得意先に新たな機能・サービスを提供することで収益拡大につなげていく構えだ。

なお、三井物産流通ホールディングス(略称MRH)設立に伴い、三井食品を含む物産グループ流通4社がMRHの傘下に資本統合した。萩原社長は「事業運営面では従前通りだが、各社のアセットを活用して連携を深める」と語り、三井物産として今後の流通事業に対するコミットメントを打ち出していく模様だ。

その上で、今期からの新中計について「デフレが継続し、コロナでインバウンド需要が消失する厳しい環境だが、縮小均衡ではなく、売上・利益ともに持続的な成長を目指す。三井食品は本気で変わっていく」と意気込みを示した。