生産・物流の効率化へSKU削減を推進 J-オイルミルズ

J-オイルミルズの八馬史尚社長はこのほど開催した決算説明会(オンライン対応)で、「新型コロナの影響でトップライン(売上高)の拡大が難しい中で、より筋肉質な事業基盤を構築し、さらなる成長につなげていく」との考えを示した。

同社の前3月期決算は売上高1千782億円(4.6%減)、営業利益66億円(17.6%増)の減収増益で着地。ミール相場の低迷や油脂価格の是正を最優先とした販売戦略により売上高は減収となったが、利益面では安定成長を確保。家庭用オリーブオイル、業務用油脂の「長調得徳」「J-OILPRO」など高付加価値品の拡販、ソリューション営業による中食惣菜向けの機能性スターチの採用拡大が成果を挙げた。

しかしながら、今期は新型コロナウイルスの感染拡大で、販売構成比の5割超を占める業務用の影響が懸念される。3月以降、巣ごもり消費で家庭用の需要が急増する一方、外食店向けの業務用油脂や、土産物向けの業務用マーガリンの需要が減少し、通期でもトータル10%程度(182億円)の減収を見込んでいる。

新型コロナの影響について「(第2波を想定しない前提で)下期以降は落ち着いてきたとしても、通期でそれなりの影響が残る」とした上で、構造改革の取り組みを加速し、「(売上げは落ちても)利益は増益を目指す」とした。

20年度の重点施策では、需要拡大が続く家庭用オリーブオイルをはじめ「から揚げの日の油」など付加価値商品の拡販と安定供給確保とともに、コスト競争力強化に向けたSKUの削減を推進。「従来から品種数削減は課題だったが、売上げへの影響から踏み込めなかった部分もある。コロナ禍で厳しい環境だからこそ、もう一度見直す必要がある」とし、油脂20%減、油脂加工品30%減、スターチ40%減のSKU削減を目指す。製品在庫などバリューチェーン全体の見直しも進め、物流費の抑制にもつなげる。

八馬社長は「最終年度を迎えた中期計画では、将来の成長に向けた基盤固めが進んだ。新型コロナで厳しい環境も予想されるが、筋肉質な企業体質と働き方改革などの取り組みを一気に進め、来期からの次期中計に向けて成長を加速する年にする」と意気込みを示した。