みそ 需要喚起へ売場企画 免疫アップを通年で訴求

みそは昨年の生産量が微増、出荷量がほぼ横ばいとなり、長らく漸減してきた市場に近年は下げ止まりが見られる。発酵食品やこうじの機能性が一般に広まり、みそ汁がメディアで健康食としてたびたび取り上げられ、食品大手も有望食材として注目するなど追い風が吹いている。この機を捉え、免疫力アップを訴求する通年の売場企画で家庭用の需要喚起を図りたい。

19年のみそ生産量は1.4%増の41万402t、出荷量は0.1%減の40万4千832tとなった。16~19年の市場は安定しており、加工向けや海外輸出も含めて、近年はトータルで市場を維持している。

ここ数年、みそを取り巻く環境は悪くない。小林弘幸順天堂大学医学部教授が一昨年に上梓した「医者が考案した長生きみそ汁」は、「金スマ」「世界一受けたい授業」など多くのテレビ番組で話題となった。

また、昨年から今年にかけて、「料理通信」「dancyu」「ディスカバー・ジャパン」「自遊人」など多くの雑誌が発酵食を特集している。近年のみそ販売は本や雑誌の恩恵も受けていると考えられる。

食品大手もみそに関心を寄せている。味の素は「うちのみそ汁応援プロジェクト」に取り組み、Webで簡単野菜みそ汁のレシピや47都道府県地元応援みそ汁を公開。19年には即席みそ汁「具たっぷり味噌汁」を発売し、TVCMや新聞広告などでPRしている。

ヤマキは「だし活プロジェクト」の中で、みそ汁について調査を実施。みそ汁は寒い冬よりも新生活が始まる4月が一番食卓に上がり、具材比較では11月から2月にかけての寒い時期に豚汁が多く喫食されるという調査結果を発表した。

みそが注目を集める中、業界では家庭用の需要喚起が引き続き課題となっている。即席みそ汁や輸出は順調に伸びているが、家庭用のみそは需要減退が続き、みそ専業メーカーの経営は厳しさを増している。昨今の消費者ニーズと売場の商品をうまく結び付ける訴求が求められる。

近年、体の免疫力を高める腸内環境の整備、いわゆる“腸活”がトレンドとなっている。この腸活には発酵食品と食物繊維の組み合わせが効果的だ。野菜や茸、海藻などを具材にした具だくさんみそ汁なら、毎日の食事で腸内環境が整い、免疫力を上げられる。

“具だくさんみそ汁で腸内改善”“地元野菜で腸活みそ汁”など免疫力向上をテーマにした売場企画は通年で実施可能だ。健康的な食生活を応援することで家庭用みその需要を喚起したい。