家庭用食用油 1千500億円市場へ 今期もプラス成長続く

家庭用食用油市場は今期4~12月まで2~3%増で推移している。10月の消費増税後、全体的に消費が鈍っているが、このままのペースでいけば2年連続で過去最高を更新。市場規模は初めて1千500億円を突破する見通しだ。

前期の家庭用食用油市場は1千490億円強。その勢いは今期も続き、上半期まで5%増。10-12月は消費増税の影響や、前年同期がアマニ油のテレビ番組効果で異常値だったことで、第3四半期は前年を下回った模様だが、市場のアップトレンドに変わりはない。

牽引役はオリーブオイルやアマニ油・えごま油、米油などのプレミアムオイル。付加価値品の金額構成比は6割を超え、市場拡大をリードする。

キャノーラ油を抜いて最大カテゴリーとなったオリーブオイルは今期も5%以上の成長を持続。原料相場の軟化で廉価品の勢いも目立っているが、国内製油各社のNB品も好調。今期420億~430億円のマーケットに成長する見通しだ。

オメガ3脂肪酸の健康機能が注目されたアマニ油・えごま油は前期に引き続き、今期も2ケタペースで伸長。かけるオイル需要の拡大もあり、アマニ油・えごま油などを含めた“サプリ的オイル”市場は200億円を上回る規模に拡大。アマニ・えごまブームは、マヨネーズ、ドレッシングや粉末・粒など、他の加工食品にも広がっている。

素材系オイルでは米油も好調。かつて10億円規模のサブカテゴリーだったが、米油の栄養機能やおいしさが認められ、市場は急拡大。専業メーカーだけでなく、大手製油各社の製品投入も相次いでおり、市場規模は今期80億円に迫る見通しだ。

数量ベースでは6割を占める汎用油(キャノーラ油・サラダ油等)も安定傾向。高単価のプレミアムオイルが伸長する中で、かつてのような特売頼みの構造が薄れ、流通サイドも適正価格での販売によって安定した売上・利益を確保する流れが広がりつつある。

生活者の食用油に対するイメージが良くなり、市場は安定成長が期待される。従来の加熱調理用途に加え、生食用途のかけるオイルや調理の味付け用途など、健康やおいしさに貢献する食用油の使用シーンとトライアル層の獲得を目指し、メーカー各社が新製品開発や提案活動を強化する。

新型コロナウイルスの影響で、先週末から食用油の販売も伸長している。トイレットペーパーやテイッシュペーパー、米などが店頭から消える異常事態で、必需品として食用油にもその影響が波及している模様。製油各社の供給体制に問題はないが、内食化の流れが強まることは確実だ。