レギュラーコーヒー首位に意欲 「スタバ」加わり加速 ネスレ日本・深谷次期社長語る

インスタントコーヒー(IC)市場の過半のトップシェアを握るネスレ日本が次に狙うのはレギュラーコーヒー(RC)市場。これまで同社はカプセル式本格カフェシステム「ネスカフェ ドルチェグスト」で一杯抽出型のRC市場を開拓。またグループ会社のネスレネスプレッソでも「ネスプレッソ」で同市場にアプローチしている。

これらの取り組みに昨年4月から展開しているスターバックスブランドの展開を加速させることでRC市場のトップシェアを目指していく。

同社推計によると、小売りチャネルにECなどを加えた家庭用RCの金額シェアは現在12%でシェア二番手。20%と推定されるトップを中長期で追い抜く考えだ。

2月、取材に応じた深谷龍彦常務執行役員飲料事業本部長(3月31日付で代表取締役社長兼CEOに就任予定)は「スターバックスという新しいブランドと組むことでネスレらしいアプローチができる。従来行われていなかった新しいプロモーションや新商品で売上げを伸ばしていく。1、2年では無理かも知れないが3~5年のうちには絶対に№1になれると思っている」と意欲をのぞかせる。

「スターバックス」の家庭用商品
「スターバックス」の家庭用商品

ネスレらしいアプローチの一つにマシンとカプセルの活用が挙げられる。

「RCは参入障壁が低く、ICやレギュラーソリュブルコーヒーは装置産業で設備投資が物凄く必要となる。参入障壁が低いということは、参入がしやすく競争環境が厳しくなるということ。ネスレでは『ドルチェ グスト』と『ネスプレッソ』というほかではできないアプローチで展開し、そこに『スターバックス』を加えて№1を追いかけていく」。

「ドルチェ グスト」の昨年4~11月の販売金額は、カプセル・マシンともに8%増となった。春夏に向けてはカプセルの新商品を予定している。

一方、スターバックスブランドは昨年4月からの「ドルチェ グスト」カプセルの展開に加えて昨年9月からRC商品(袋・一杯抽出型)を発売開始したところRC商品の配荷が拡大。販売も「スターバックスRC商品購入者の26%がこれまでにRCを買っていなかった層で新規ユーザーをRCに取り込めている」(高岡二郎飲料事業本部スターバックスCPG&RTDビジネス部部長)。

「スターバックス スプリング ブレンド」(粉・豆・一杯抽出型)
「スターバックス スプリング ブレンド」(粉・豆・一杯抽出型)

春夏に向けてはスターバックス店舗と連動したRCを展開する。

2月14日には春季限定RCとして「スターバックス スプリング ブレンド」を新発売した。粉・豆・一杯抽出型の3タイプを用意し、いずれも春の訪れを祝えるようにラテンアメリカ産と東アフリカ産のコーヒー豆がブレンドされている。

3月1日には「スターバックス アイスコーヒー ブレンド」(粉・豆・一杯抽出型)を期間限定で販売するとともに一杯抽出型の「スターバックス オリガミ パーソナルドリップコーヒー」からは「スマトラ」と「ディカフェ ハウス ブレンド」を新発売する。

「アイスコーヒー ブレンド」は、シトラス風味とほのかなフローラルな香り、「スマトラ」はハーブや大地を思わせる風味がそれぞれ特徴となっており、「ディカフェ ハウスブレンド」は人気の「ハウス ブレンド」のデカフェタイプに仕立てられている。

「スターバックス プレミアム ミックス」シリーズ
「スターバックス プレミアム ミックス」シリーズ

「スターバックス」を活用してRC市場のトップを目指す一方、ネスレの技術と融合させて「スターバックス」にも磨きをかける。

3月1日には、スターバックスのラテメニューを手軽に楽しめるスティックタイプの「スターバックス プレミアム ミックス」を新発売する。

「カフェ ラテ」「キャラメル ラテ」「カフェ モカ」「抹茶ラテ」の4品をラインアップし、中味は4品とも高品質なアラビカ豆を使用し柔らかな泡を実現した。希望小売価格は4品とも4本入で398円となっている。

「スターバックスの店舗ではコーヒー・砂糖入りの2in1のパウダータイプは発売しているが、ミルクも入った3in1は販売されていない。今回、ネスレの技術によってスターバックスの基準を満たすパウダーが開発できた」(高岡部長)と胸をはる。