レモン飲料 活性化の兆し 「サントリー天然水」が大規模マーケティング

飲料・食品・酒類でレモン果汁入りやレモンフレーバーの商品が増加傾向にある。

ストレス解消やリフレッシュニーズでレモンの酸味や香りが好まれていることと、健康意識の高まりで糖や脂肪が避けられる傾向にあることが主な増加要因とみられている。

今回、このことに着目しレモン戦略を打ち出したのは国内飲料トップブランドの「サントリー天然水」(サントリー食品インターナショナル)。

同社のブランドで現在国内飲料2番手の「ボス」が昨年紅茶飲料市場に参入して市場活性化に貢献したのと同じような動きがレモン飲料市場でも予想される。

24日都内で発表したサントリー食品インターナショナルの五十嵐享子ジャパン事業本部ブランド開発事業部部長は特に飲料・酒類でレモンに関する商品が伸長していると指摘した上で、レモンについて「果実の中でも甘くないイメージがあり“避糖化”の受け皿のフレーバーとして伸長している。また、揚げ物などとの組み合わせもよく、おいしさを際立たせる素材として注目されている」と語った。

「サントリー天然水」では、本体(天然水)と並ぶ無糖嗜好飲料の柱の中でレモン戦略を遂行していく。

ブランド全体では「無糖カテゴリーの伸長を踏まえて、2020年は成長を続ける天然水と無糖でありながらも味わいがあっておいしいという無糖嗜好飲料の2つに注力していく」。

この中で無糖嗜好飲料の春夏重点商品は、3月10日にリニューアル発売する炭酸水「サントリー天然水 スパークリングレモン」と3月24日に新発売する「サントリー天然水Clearレモン」の2品となる。

2品とも“搾りたてのようなおいしさ”をテーマに開発され素材と製法の2つを追求した。

「厳選された産地で採れた有機レモン果汁のみを使用してフレッシュな香りを実現し、その香りを最大化させるために通常の殺菌温度よりも低い温度での殺菌技術を導入した。特に『スパークリングレモン』は当社ブランドの商品の中で最も低い温度で殺菌している」という。

かねてからレモン事業を柱に掲げているポッカサッポロサッポロフード&ビバレッジは昨年、レモン飲料の「キレートレモン」とレモン食品の
「ポッカレモン100」が過去最高の出荷量を記録した。

この中で「キレートレモン」はこの勢いに弾みをつけるべく3月30日に「キレートレモン ダブルレモン」を新発売する。同商品にはレモン2個分の果汁(レモン果汁15%・約60ml)に加えてビタミンC1000mgとクエン酸3000mgが含まれ“すっぱいレモン果汁炭酸”に仕立てられている。

「全般的にレモンを摂取する機会が増えてきたことで、レモンの酸っぱさも許容されるようになったと感じる」(飲料事業部の小川東吾氏)という。

昨年、期間限定での展開となった「LEMON MADE」は、非炭酸の「オリジナルレモネード」(500mlPET)のパッケージを刷新して2月24日に発売開始して通年での販売を目指していく。

酒類では、サントリースピリッツがレモンフレーバーも多岐に展開。「こだわり酒場のレモンサワー」は好調に推移し昨年11月には「―196℃ストロングゼロ〈トリプルレモン〉」と「―196℃ストロングゼロ〈から揚げ専用塩レモン〉」を期間限定で発売した。

缶チューハイ(RTD)のフレーバー別ではレモンの構成比が3割強と最大勢力で、レモンRTD市場は20%程度の伸長とされる。その要因としてサントリースピリッツでは(1)甘くない嗜好が加速(2)食中酒への浸透(3)外飲みでの飲用経験増――を挙げている。

コカ・コーラシステムは、18年5月から九州限定で発売していたレモンサワー専門ブランド「檸檬堂(れもんどう)」の販売エリアを昨年10月に全国拡大したところ好調に推移している。