「イオン東北」誕生で小売三つ巴の激戦区に 人口減少進む東北エリア、競合激化必至

マックスバリュ東北とイオンリテール東北カンパニーによる新会社「イオン東北」が来年3月1日、店舗数157店、売上高2千億円規模で誕生する。東北エリアは、南東北を地盤とするヨークベニマル、北東北を地盤とするアークスグループ(ユニバース、ベルジョイス)がしのぎを削っているが、イオン東北の誕生により三つ巴の激戦区となる見通しだ。

新会社は、株式交換でMV東北がイオンの完全子会社となり、会社分割によりイオンリテール東北カンパニーの食品・日用雑貨部門とデベロッパー部門を承継する形。本社機能は秋田市に置く。これに伴い、MV東北は来年2月27日に上場廃止となる予定。

イオンリテールから分割するのは、同社東北カンパニー59店舗(その他テナント出店するリカー売場20店、出店予定2店)が有する事業(食品、デイリーコンビニエンス事業)と29店が有する事業(ディベロッパー事業)。分割する事業の前期売上高は1千6億7千6百万円(イオンリテール社内管理損益計算書に基づく数値)。

今回の再編はイオングループSM改革の一環。新会社は出店戦略の推進と物流網の効率化に向け、東北地域における各県の市場規模や人口動態を加味した上で重点出店エリアを定め、新規出店を加速し、新規顧客の獲得につなげること、老朽した既存店舗の活性化を実施し、店舗売上げの底上げを図ること、新たなプロセスセンターの設置を含む東北エリアにおける製造・物流施設網を最適化し、鮮度向上による商品力の強化につなげることなどを進めていく考え。

規模拡大によるスケールメリットとして、帳合統合による原価低減や独自商品の開発による利益率改善、規模拡大による販促コスト削減や媒体の共有化、重複業務・機能の統廃合によるオペレーションコストの低減なども見込む。

東北地域は、少子高齢化に伴う人口減と個人消費の停滞が長期化するとともに、生活防衛志向や節約志向が継続。競合他社との価格競争に加え、業種・業態を超えた競争も激化するなど、全国的にみても特に厳しい状況が続くエリア。

これまで、福島県(77店)、宮城県(59店)、山形県(21店)で157店を展開するヨークベニマル(関東地区68店を含む売上高4千372億円)と、青森県(39店)、秋田県(1店)、岩手県(68店)、宮城県(7店)で115店を展開するアークスグループ(東北地区売上高2千41億円)が宮城県を境にエリア№1を争ってきたが、東北6県に店舗展開するイオン東北の登場により三つ巴の構図となる。