語りたくなる、ほろにが炭酸水「北海道富良野ホップ炭酸水」好調 アルコール代替ほか飲用シーンに広がり ポッカサッポロ

 ポッカサッポロフード&ビバレッジの「北海道富良野ホップ炭酸水」が好調に推移している。

 同社は、2023年中盤から前身商品がこだわりのビールを好む層などに支持されて上向いたことを契機に、ビール好きのための炭酸水としてゼロから開発をやり直し24年3月に現行商品を発売開始した。

 以降、拡大の一途を辿り、今上期(1-6月)販売数量は2ケタ増を記録した。7月7日、取材に応じた光宗晃子マーケティング本部ブランドマネジメント部部長は「ほろ苦い炭酸水という非常に差別化が図れている点がお客様に好まれている要因だと考えている」と語る。

 ターゲットとして特に意識したのが、ビール好きの中でもプレミアムビールやクラフトビールなどこだわりのビールを好む層。

 開発にあたっては、引き続きサッポログループの知見を結集しサッポロビールと協業。
 前身商品でも使用していたサッポロビール独自のホップ・フラノビューティ種の香りをより感じられるように磨きをかけた。

 パッケージにも磨きをかけ、サッポロビールとの協働開発であることを分かりやすく伝えるためパッケージ正面に星のマークをデザインした。

田口直紀マーケティング本部ブランドマネジメント部担当部長
田口直紀マーケティング本部ブランドマネジメント部担当部長

 現行商品の販売動向について、田口直紀マーケティング本部ブランドマネジメント部担当部長は「アルコール業界でも香りや苦味を強調している商品が非常に増えており、ビール関与層のお客様から支持されていると考えている。苦さを訴求ポイントした飲料水は他にはなかなかなく、非常に口コミの多い商品」と説明する。

 こうした傾向から、“語りたくなる、ほろにが炭酸水”をキーワードにコミュニケーションしている。
 「ホップの味わいはなかなか表現しづらいが、一度飲んでいただくと“これいいね”“おいしいね”“買いたいね”と反応されて、語りたくなる。ノンアルコールビールの飲用シーンには非常に適した商品」と述べる。

 アルコール代替以外のニーズも見込む。

 「風呂上りやリラックスしたいとき、ドライブの合間のちょっとした気分転換など、いろいろなシーンで飲まれていることが分かっている。そのほか、他のフレーバー炭酸水と異なる点として、お酒に割って飲まれる傾向にある。特にウイスキーに割って飲まれている」という。