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飲料系飲料味の素AGF、テレワーカー向けスティック定期便を開始 ユーザーの気持ちに寄り添いつながり育む独自のD2Cサービス構築
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味の素AGF、テレワーカー向けスティック定期便を開始 ユーザーの気持ちに寄り添いつながり育む独自のD2Cサービス構築

 味の素AGFは4月25日、テレワーカー向けのスティック飲料の定期便「ココロヒトイキ」を開始した。

 ユーザーの気持ちに寄り添いユーザーとのつながりを育む独自のD2Cサービス「COE(声)モデル」を構築し、COEモデルを取り入れたオンラインストア「AGF MALL」で展開していく。

 増大化するストレスに着目し、その対処法としてコーポレートスローガン「いつでも、ふぅ。AGF」を実践していくとともに、商品を通じてスローガンに込めた思いを提唱していくのが狙い。

 この日、発表会に臨んだ島本憲仁社長は「Relaxation(くつろぎ)・Rest(休息)・Refreshment(気分一新)の3Rを提供することで心の健康に寄与して“ふぅ。”があふれる社会を実現していく。全てのお客様に3Rを最大限・効果的に享受していただくのが我々の目指すところ」と力を込める。

島本憲仁社長
島本憲仁社長

 「ココロヒトイキ」は、テレワーカーの休憩をサポートするもの。テレワーカーはコロナ禍で急増し、現在、そのうちの一定数が定着化したとみられる。

 国土交通省が2024年3月に発表した「令和5年度テレワーク人口実態調査」によると雇用型就業者(n=36228)の雇用型テレワーカーの割合は24年に24.8%。27.0%となった22年以降、減少傾向にあるものの、コロナ前となる18年の16.6%と比べると高い水準を維持している。

 今後もテレワーカーの定着化を見込み、昨年10月のテスト展開を経て本格展開に踏み切った。

 中澤正規執行役員ビジネスクリエイション部長は「休むことが苦手な方々に向けて“いい仕事をするためにちゃんと休む”習慣を定着させるサポートができないかと『ココロヒトイキ』を考えた」と語る。

中澤正規執行役員ビジネスクリエイション部長
中澤正規執行役員ビジネスクリエイション部長

 AGFが22年9月に実施した「テレワーク中の仕事・休憩の悩み調査」(n=246)によると、テレワーク中に休憩をうっかり忘れてしまうなど、テレワーク中の仕事や休憩について悩んでいる人が過半を占めることが判明した。

 「ココロヒトイキ」では、働き方に関する8項目のアンケートに回答して定期便を申し込むと、働き方に合わせてカスタマイズされたスティック飲料が届けられる。

 スティック飲料は、市販用商品・ギフト専用商品・「ココロヒトイキ」オリジナル商品をあわせて30種類以上をラインアップ。その中から毎回カスタマイズされた7種・21本(各種3本)が送られる。価格は送料別で税込2160円。配送頻度は15日に1回か30日に1回。

 7種は、仕事中のなりたい気持ちに合わせた以下の4つカテゴリに分類され、外箱の中はカテゴリごとにカラーの厚紙(シート)で仕分けされている。

「ココロヒトイキ」オリジナルのスティック飲料
「ココロヒトイキ」オリジナルのスティック飲料

 ――気持ちを引き締めたい「UEMUKI(ウエムキ)」(ブルー)
 ――気持ちをスッキリさせたい「SUKKIRI(スッキリ)」(グリーン)
 ――気持ちをゆるめたい「FUU(ふぅ)」(オレンジ)
 ――もうひと頑張りしたい時の「GOHOUBI(ゴホウビ)」(ピンク)

 ビジネスクリエイション部新ビジネスグループの木村優希氏は「一日のうち2、3杯で休憩をとっていただくことを想定している。飲んだときの気持ちなどをフィードバックしていただくことでパーソナライズされ、次回のセットが変化していく」と説明する。

 LINEと連携すると、休憩をとりたいタイミングに通知が届く。

 ビジネスクリエイション部D2Cビジネスグループの竹川幸佑氏は「例えば、昨日とは違う一日の始まりがスタートするように“おはよう”のメッセージをお届けし、お昼過ぎには休憩することに気づいていただけるような通知をお届けする。打合せが続き合間がない方もサポートできるようにしている」と述べる。

左から「ココロヒトイキ」開発担当者の木村優希氏と竹川幸佑氏
左から「ココロヒトイキ」開発担当者の木村優希氏と竹川幸佑氏

 「ココロヒトイキ」は、COEモデル第一弾の位置づけとなり、今後も一人ひとりに寄り添う新サービスを順次展開していく。

 木村氏は「COEモデルでは、AGFとユーザーの間のつながり、縁を育んでいく。小さな声に耳を傾け、この中で大きな需要になりそうなものを見つけながら、既存のビジネスモデルにも還元していく。既存とCOEの2つのビジネスモデルによって心の健康に寄与するかけがえのない企業となり“ふぅ。”があふれる社会に貢献していきたい」と意欲をのぞかせる。

 今回の定期便やCOEモデルは、2020年から社員がリレー方式で検討を重ね育み経営陣に提案したものとなる。

 この点について島本社長は「社内の様々なメンバーが関わり合い、たすきをつなぐ形でサービスを導入できたことは経営として大変嬉しい。こういうこと(社員の提案)を実現できる会社であることを証明できたことは私の誇り。人材成長にもつながり組織風土醸成にも寄与するものと信じている」と期待を寄せる。

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