キリン「生茶」毎日の生活に照準を合わせて刷新 彩りを与える存在として商品を磨きコミュニケーションを進化

 キリンビバレッジは、毎日の生活を彩るものとして「生茶」の商品とコミュニケーションに磨きをかけ、ブランド価値を高めていく。

 「生茶」は昨年4月にリニューアル発売し、2024年の販売数量は前年比12%増の3123万ケースで着地。今年はブランド価値向上を主眼に、生活に取り入れたくなる存在として「生茶」を進化させる。

 1月29日、発表した成清敬之執行役員マーケティング部長は「昨年に引き続き、ペットボトル緑茶への期待や関心を高める取り組みを行いながら、お客様の毎日を心地よく彩るブランドとして進化する」と語る。

 ブランド価値を高めることで“生活に取り入れたい”という気持ちにつなげる。

 「お客様がブランドに感じる価値を増やしていく。信頼や安心、もっと生活に取り入れたいと思える価値を積み重ねていくことで、行動も変わってくる」とみている。

 ブランド価値を伝える活動について、飯髙宏美マーケティング部ブランド担当主任も「お茶を興味・関心の入り口としない。お茶にこだわりがある層は一定数しかおらず、基本的にはお茶にさほど興味がないけど買われている“緑茶低関心層”のボリュームが多い。興味・関心の入り口は、持ち歩いていておしゃれであるとか、生活に馴染むというところがポイント」との見方を示す。

 これらの考えのもと、「生茶」本体と「生茶 ほうじ煎茶」のパッケージを刷新して4月15日から発売開始する。

 パッケージデザインは、好評の現代的で上品な佇まいはそのままに、みずみずしい茶葉に光が射している様子を表現した雫デザインにアップデートした。

 雫デザインは 雫に光を入れやわらかい印象に仕上げた。キャッチコピーは読みやすさを考え、縦書きから横書きに変更した。

 「生茶」本体は中味もリニューアルした。
 「苦渋くなく飲みやすい点が支持されているため、トップのお茶感を強化しながらも、飲みやすい味わいに仕立てた」という。

 コミュニケーションは、昨年9月に一新したTVCMが好評のため、引き続き生活を意識した内容を予定する。
 昨年は「俳優の鈴木亮平さんと出口夏樹さんを起用し、生活になじむイメージを打ち出した。音楽にもこだわり、新たにBialystocksさんの曲を採用したところ、ファンの方からも反響が大きかった」との手応えを得る。

 「生茶」ブランドは25年、前年比7%減の2910万ケースを計画。

 計画について、井上一弘社長は「市場がマイナストレンドの中で、各社が数量を上げようとして価格訴求を行うと、当然ながら市場はシュリンクし収益性も落ちる。人口も減る中で、そういった戦い方は決して正解ではない。当社は今年、2LPETの割合を減らし525mlPETのウェイトを高めるという方向で収益性を改善していく」と説明する。

株式会社アピ 植物性素材