日本紅茶協会は5日、JR有楽町駅前の東京交通会館(東京都千代田区)で600杯のアイスティーソーダを無料配布した。無料配布は6日にも実施する。週末の賑わいを想定して6日には900杯を用意する。
紅茶の消費振興が目的。紅茶の需要が低迷する夏場に、アイスティーという飲み方提案で消費を喚起するとともに紅茶のエントリーユーザーを獲得していく。
日本紅茶協会としては初の試みとなる。
5日取材に応じた秋庭浩平専務理事は「紅茶は体によく、抗酸化作用などいろいろな効能がある。アイスティーやアイスティーソーダという形で、紅茶好きな方だけでなく、幅広い方に飲んでいただきたい」と語る。
紅茶の消費振興にあたり、提供のアイスティーソーダがティーバッグを活用してつくられている点がポイントという。
市販されるペットボトル入りの紅茶飲料ではなく、日本紅茶協会認定・ティーインストラクターがアールグレイのティーバッグで紅茶を抽出し、その紅茶に砂糖を加えてつくられたシロップに炭酸水を混ぜて提供している。
「夏場、おうちにあるティーバッグでアイスティーをつくって在庫を消費し、次の秋冬に新しいティーバッグを購入していただきたい。このような循環をつくり一年中紅茶を飲んでいただくようにしていく必要がある」と述べる。
アイスティーソーダの特徴について、平野孝宣伝委員長は「炭酸水によって紅茶のちょっとした苦みや渋みが抑えられる」と説明する。
“夏はアイスティー”と銘打った今回のイベントは、ティーインストラクターの活躍の場でもある。
日本紅茶協会では毎年約60人の生徒が卒業してティーインストラクターの資格を取得し、有資格者数は累計約2300人に上るものの、資格取得後に技術や知識を広める活躍の場所や機会が少ないのが現状となっている。
イベントでは2日間で計32人のティーインストラクターが活躍。“ティーバッグでおいしいアイスティーをいれましょう!”と題したリーフレットも配布している。
日本紅茶協会と消費者との接点拡大も目的に、無料配布にあたっては日本紅茶協会公式Xに“フォロー&いいね”を条件とし、さらにその場での様子の写真を投稿すると先着でティーバッグをプレゼントする。プレゼント用のティーバッグは5日と6日に200個ずつ用意している。
なお、日本気象協会によると、5日は正午過ぎに東京都心では最高気温35℃以上となり4日に続き2日連続の猛暑日を記録した。