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2024 / 06 / 24 月曜日

日本市場拡大へ全力投球 アイリッシュ グラスフェッドビーフ 高まる需要に安定供給で応える

ヨーロッパ西端の島国、アイルランド。500万人の人口に対し2500万人分に相当する飲食料品を生産し、世界180か国以上に提供する農業大国だ。

恵まれた自然環境のもと、ビタミン・ミネラルが豊富な牧草で育つアイリッシュ グラスフェッドビーフ(牧草肥育牛)の柔らかで旨みとコクのある赤身肉は、ミシュランの星付きシェフからも高く評価されている。

同国の農場は99%が家族経営。牛たちは年間220日以上をのびのびとした放牧環境で大切に育てられている。抗生物質・ホルモン剤不使用など、安全性への取り組みはその大前提。国をあげて永続的な畜産を目指し、サステナビリティや動物福祉への配慮も世界一厳しいとされるEU基準に基づいている。食べ物の生産背景に関心が高まるなかで今、注目されている牛肉だ。

国土の8割を占める牧草地では、区画ごとに牛を移動させていく放牧法「パドックシステム」を採用。牛が立ち入らず牧草が成長できる期間を確保しているため、通年を通して安定した牧草を餌として提供できる仕組みだ。

日本への強いコミットメント

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)日本市場の特性や需要に合わせた商品開発や、商品輸送に柔軟にも対応している。それを支えるのが、同国内の農家、加工業者、輸出業者の間での緊密な連携。これにより効率的な生産を目指し、常に最新技術への設備投資を行うことで、日本への年間を通じた安定した供給を実現している。

約29億円を投じて東京・四谷に建設中のアイルランド・ハウス(新・アイルランド大使館)は、今年12月に竣工予定。日本でのビジネス展開に対する同国の積極姿勢を象徴するものだ。ボード・ビアは日本のチームを拡大し、東京オフィスの人員も増員した。

これについて、アイルランド政府食糧庁(ボード・ビア)の日本・韓国マネジャーであるジョー・ムーア氏は次のように説明する。

「東京オフィスの人員増強は、日本におけるアイルランド食品・飲料業界への投資に対する私たちの真剣なコミットメントを示すものです。今回の増員により、私たちはマーケット情報の提供や、アイルランドのサプライヤーとのコミュニケーション促進によって、アイルランド産食品・飲料を手掛ける日本のお客様をさらに強力にサポートできるようになります。アイルランド政府食糧庁の日本市場に対する戦略は、アイルランドから日本への輸出を大幅に増加させるという目標を実現するためのロードマップを提供します」。

グルメも大満足のおいしさ

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)2023年にはコロナが明けて初めて、ビジネスパートナーやメディア向けの視察ツアーを実施。現地の生産者・加工業者との情報交換や最新の施設の見学を行ったほか、各種トレードセミナーも開催した。レストランフェアやFOODEXJAPAN2024への出展など、アイリッシュグラスフェッドビーフの魅力を伝えるプロモーションを大々的に実施。今年も昨年同様に多彩な活動を予定している。

冷蔵で輸入されているプレミアムビーフに関しては、昨年に17店舗で実施したレストランフェアで前年比142%アップの販売量を記録。参加した9割のシェフから継続使用を希望する声が聞かれたという。

フェアで実際にアイリッシュグラスフェッドビーフを食べた消費者からは「赤身だが柔らかく、牧草牛特有の臭みもない」「しつこくないので、思ったより量が食べられた」「コクがあり美味しい」などの好意的なコメントが多く集まり、舌の肥えた日本人の消費者を満足させるアイリッシュグラスフェッドビーフの高い品質が裏付けられた形だ。

円安で苦境のユーザーに寄り添う

記録的な円安を背景に、訪日観光が好調に推移。9か月連続で200万人を超える観光客が訪れ、日本の小売・サービス業界は活況を呈する。一方、海外から原材料や素材を輸入している企業は、調達コストの高騰に悩まされている。とくに最近では米国での牛の飼育頭数が減少したことによる価格上昇が円安と相まって、5月の調達価格が大幅に上昇した。

こうした状況下でもアイルランドの輸出企業は、品質の維持や顧客サービスの向上を通じて付加価値を提供し、競争力を維持する努力を重ねている。また、より効率的な仕入れ戦略や物流システムの最適化など、コスト削減の取り組みも行っている。

さらに為替リスクを管理するため、ヘッジ戦略や為替リスク管理の専門家との協力を通じて市場の変動に対処。事業の持続可能性を確保することを最優先に取り組んでいる。

先進的なサステナビリティ

アイルランドの食品・飲料の生産者たちを食の持続性の面からサポートするアイルランドの革新的なサステナビリティプログラム「オリジン・グリーン」は、その基準と価値の向上において飛躍的な進化を続けるプログラムだ。アイルランド国内のほとんどの企業はこのプログラムに参加。農場から食卓まで独立した検証を行う国家的枠組みとして、唯一の実践的なサポートが行われている。

オリジン・グリーンが制定されてから過去11年間で、アイルランドの食品・飲料の輸出は順調に成長。2023年の輸出額は160億ユーロを超えた。その成長と長期的な供給の保証に、同プログラムは重要な役割を担っている。

「サステナビリティの重要性は、日本の消費者の間でも高まっていることは明らかで、アイルランドは過去10年間、この点に重点的に取り組んできました」と語るのは、ボード・ビアでビーフ部門のマネージャーを務めるマーク・ゼィグ氏。

「日本市場はアイルランドにとって非常に重要な輸出市場。アイルランド産牛肉が提供できる持続可能性、高い品質と安全性などの利点は、日本の消費者にも興味を持っていただけるものと考えています」と、日本市場の拡大に向けた国を挙げての積極姿勢を強調する。

「なかでも、日本市場にマッチした冷凍牛肉製品の供給をさらに増やしていきたいと考えています。具体的には、スーパー、焼肉店、お弁当などリテールでの冷凍牛肉製品の普及を目指しており、既存の日本のパートナー企業の皆さまのサポートに加え、新たなパートナーを開拓するためのプロモーション活動も精力的に続けていく予定です」。【PR】