ブルボンは、ビスケットNo.1メーカーとして他社商品を交えた健康ビスケットの売場づくりを提案して市場拡大を図っていく。
具体的には、商品コンセプトやターゲット層を明確にした棚作りに加えて、健康ビスケットの棚を他社商品含めて1本追加して提案していく。
棚割は通常、価格帯別、規格別で組まれる中で、新たな試みとなる。
健康ビスケットの棚は、30~60代女性にフォーカスする。
コロナ禍で加速した健康意識の高まりに加え、購買の意思決定を持つ女性を、年齢・単身子なし・共働き子ありなどの群に分けてクラスター分析(大きな集団の中から似たもの同士を集めてグループに分ける統計的な分析手法)を用いて細かく提案する。
これにより、チョコレート市場と同様にビスケットでも健康軸の棚を創出することで市場拡大を図っていく。
5日に開催された発表会で井出規秀取締役エリア営業部長は「菓子メーカーとして、健康食とは異なるおいしい健康ビスケットを作れることがメリット。『カーボバランス』や『MCTプラス』の商品を軸にビスケットの棚自体を拡大していきたい」と意欲をみせる。
健康軸の最右翼商品は、糖質60%オフを特徴とした「カーボバランス」シリーズ。
これに、新商品の「カーボバランスベイクドショコラケーキ」や素材のおいしさにこだわり、1個装当たり80kcalに設計された「80kcal」シリーズ、10月に新発売する「MCTプラスソフトクッキーミルク」などを加えて棚提案していく。
秋冬に向けては健康軸に加えて王道の嗜好軸でも攻める。
9月に発売40周年を迎える「シルベーヌ」からは、ホワイトチョコレートでコーティングした「シルベーヌホワイトミルク」を新発売。
「贅沢ルマンドバタースコッチキャラメル」や「贅沢ラングロール」も新たに投入して、好調の贅沢シリーズのラインアップも拡充する。
環境にも配慮し、「贅沢ルマンド」では外装をプラスチックから紙に変更して年間35tのプラスチック削減を見込む。
そのほか「市場で新しいものが出にくい環境にある中、新しいものにチャレンジする精神は変わらない」(井出取締役)との考えのもと、高品質ビスケットのブラッシュアップや、総合菓子メーカーならではの技術を駆使したこだわりビスケット、ロングセラー商品の技術を活かした商品、好調なグミ商品などを続々と発売する。