コカ・コーラシステムは「綾鷹カフェ」の濃厚な味わいを生かしてスイーツレシピなどのアレンジ提案を強化している。
アレンジ提案強化の契機は、「綾鷹カフェ抹茶ラテ」を昨春に発売開始してからSNSを通じて寄せられている消費者の声にある。
8日開催された日本コカ・コーラ「綾鷹カフェ」“涼活”体験取材会で取材に応じた日本コカ・コーラの下永加奈子マーケティング本部緑茶事業部シニアブランドマネジャーは「お客様が自発的にインスタグラムなどのSNSでアレンジレシピを発信していただいたのがきっかけ。これは我々が最初思いも寄らないことで、本当にお客様から教えていただいた」と振り返る。
コンク(濃縮飲料)ではなく、ペットボトル(PET)のパッケージ飲料でアレンジが広がっている点については「贅沢で濃厚な味わいだからこそできるという点を教えていただいた。あとはコロナ禍で外出を控える傾向にあり、おうちカフェのレシピの1つとして受け入れられたのではないか」との見方を示す。
独自技術による中味も強みに挙げる。
「綾鷹カフェ」は、「抹茶ラテ」と「ほうじ茶ラテ」をラインアップし、ともに独自の充填技術によって、これまで不可能とされた多くの茶葉(抹茶・ほうじ茶)をPET飲料の中に盛り込んでいる。
「抹茶ラテ」の場合、上林春松本店が厳選した国産抹茶を1本当たり茶杓約2杯分相当の量を使用し、濃厚な味わいを打ち出している。
加えて、「抹茶ラテ」「ほうじ茶ラテ」ともに国産牛乳やミルクブースト技術を駆使して口当たりのよいミルクテイストに仕立てられている。
このような特徴を受けて「綾鷹カフェ」では「PETで飲むだけではなく、この濃厚な味わいだからこそ、ご自身の好みや季節に合ったアレンジで新しい飲用体験を提案していく」方針を固める。
その一環で、7月11日からサマーキャンペーンを展開している。
吉岡里帆さんを起用した広告で夏の楽しみ方を提案し、公式サイトでは夏アレンジレシピを公開。
加えて「綾鷹カフェ」メインターゲットである20‐30代に広く認知されている韓国の人気グループ・SEVENTEENとのコラボグッズが当たるプレゼント企画を8月28日まで実施している。
8月8日からは、フジテレビ本社屋1階フジテレビモール(東京都港区)にアイスコールドクーラーを設置して氷点下の「綾鷹カフェ」を期間限定発売。
公式ツイッターでは、リリースされたスイーツ専門家・あまい けいきさん考案のアレンジレシピを発信した。
「『綾鷹カフェ』さえあれば高いクオリティのスイーツがお家で簡単にできてしまう」(あまい けいきさん)と太鼓判を押す。
「綾鷹カフェ」の濃厚な味わいを伝えるべくチルド商品にも挑む。
8月29日に「綾鷹カフェ」初のチルド商品「綾鷹カフェ 抹茶ショコララテ」を新発売して、癒しやプチ贅沢ニーズの取り込みを強化していく。
「綾鷹カフェ」トータルの累計販売本数は8月2日に2.2億本を突破し、日本茶ラテ市場を牽引。
日本茶ラテ市場は昨年勃興し現在は成長期にあると下永シニアマネージャーはみている。
「今年はラテの中の選択肢になりかけている状況で、もう少し定着していくものと思っており和素材にフォーカスしていく。特に『抹茶ラテ』を調べていくうちに我々もわかったのだが、和素材には洋素材にはない癒しの要素がおそらくあるとみている」と説明する。
和素材のラテはコーヒーや紅茶と飲用シーンが異なることも指摘する。
「コーヒーは朝、紅茶は仕事や家事など全てが終わった後に飲まれる傾向にあるのに対し、『抹茶ラテ』はまだ仕事はあるけど上手に気分転換したいときに飲まれるという声があり、少し休憩して自分の呼吸を取り戻すのに和素材は好適だと考えている」と語る。
「綾鷹カフェ」は「綾鷹」ブランドにも貢献。
「製造や素材のこだわり、濃厚な味わいは、やはり『綾鷹』だからこそというお客様の声がSNSに寄せられており、ブランドとしてもお客様の裾野を広げるという点でもとても貢献できていると思っている。販売面でも一緒に盛り上げており、特に今年に関してはコア(『綾鷹』本体)も少しずつ盛り上がっていると聞いている」と述べる。