食肉・ハム・ソー4団体 新理事長に畑日本ハム社長 持続可能な社会に貢献を

日本食肉加工協会、日本ハム・ソーセージ工業協同組合など4団体は5月25日、定時総会・懇親会を東京都目黒区の「ホテル雅叙園東京」で開催し、同協会、同組合とハム・ソーセージ類公正取引協議会の3団体の柴山育朗理事長(伊藤ハム元社長)が2年の任期満了で退任し、新理事長に畑佳秀日本ハム社長が就任した。食肉科学技術研究所の川島俊郎理事長は再任となった。実開催は3年ぶりで、会員や行政など68人が参集した。

総会冒頭、柴山理事長は「昨年の食肉加工品の生産量は前々年・前年と同水準の約54万4千tだが、資源高騰が続く中、今春には各社の判断で価格改定が発表された。ただ、それ以降もさらなる高騰があり、厳しい環境が続くと予想される」と市況を語った。

各種経済連携による関税については「原料肉の関税が下がる一方、食肉加工品の関税も段階的に削減され、ソーセージは令和5年度に、ハム・ベーコンは令和10年度に完全撤廃される。国内人口減もあり、輸出力強化を図るため部会を設立し、国の尽力のもと、支援体制を進めている。一致協力して諸課題解決に取り組んでいこう」と各位に促した。

畑新理事長は総会と懇親会であいさつに立ち、柴山前理事長など前役員に感謝の言葉を述べるとともに「事業面では、さまざまなコスト高に直面しているが、われわれの事業そのものは国民の食の安全を保障する意義ある事業と思っている。また、社会・環境面では温室効果ガスへの対応、アニマルウェルフェア、表示や衛生管理など、持続可能な社会に貢献していかなければならないと認識している。業界を取り巻く環境は厳しいが、皆さんと一致団結し、行政の皆さまと連携を深め、さまざまなステークホルダーとのパートナーシップを高めてこの難局を乗り切っていきたい」と抱負を語った。

改選人事では、新役員に伊藤功一伊藤ハム社長、佐藤勇二丸大食品社長、内田達也フードリエ社長などが就任。同組合で7年間専務理事を務めた宮島成郎氏が退任し、新専務理事に強谷雅彦氏が就任した。