昭和の洋食文化の代表的メニューだったナポリタン。カゴメは、同社が制定した4月29日の「ナポリタンの日」を起点にトマトケチャップのさまざまな需要喚起を図り、新提案として1月から展開している「焼きケチャップナポリタン」訴求を強化する。
カゴメは長年にわたり親しまれてきた、昭和生まれの洋食・ナポリタンをさらに盛り上げるため、2018年に昭和の日である4月29日を「ナポリタンの日」と制定し、正式な記念日として認定された。そこで今年も同記念日を起点に「焼きケチャップナポリタン」提案などを中心に需要を盛り上げていく。
同社は、トマトケチャップを使った食卓の新提案として、トマトケチャップを油で炒めるだけでより濃厚でコク深い味わいが楽しめる新感覚の調理法「焼きケチャップ」を提案しており、その魅力を伝えるため「ハローキティ」とコラボした企画を行っている。今年は「ナポリタンの日」を盛り上げる施策として、5月いっぱい、「焼きケチャップ ハローキティのオリジナルパッケージ」を発売し、ハローキティのグッズが当たるプレゼントキャンペーンも実施。YouTube動画として「ハローキティコラボの焼きケチャップの動画」の第2弾も発信する。
店頭展開では4月25日から5月1日まで全国のスーパー80店舗の生鮮売場で、クックパッド大型TVにより「キティちゃん 焼きケチャップナポリタン」動画を展開。なじみ深いキャラクターを使って焼きケチャップやナポリタン情報に触れる接点をつくる。また、今年1月からカゴメの公式SNSでも焼きケチャップやナポリタンの情報発信をしており、各エリアのフードプランナー(管理栄養士)が毎月「焼きケチャップ」の魅力を1分ほどの動画で配信している。
需要喚起の一環として、今回は業務用とも連動するのが特徴。1月から業務用のインスタグラムを開設した同社は、ナポリタン月間である4月から毎週、ナポリタン関連情報を発信。例えば、おつまみ風のナポリタン「ツマ・ナポ」などを提案するとともに、外食店のアカウントとも連動。また、ナポリタンにあたかも粉チーズのようにネスレのブライトをかけて食べる「♯追いブライトナポリタン」キャンペーンも展開する。
経営企画室広報グループの榎木彩乃氏の話 トマトケチャップは世代を問わず楽しんでいただき、今や3世代調味料と呼べるステージに入った。ナポリタンやオムライス、チキンライスなどの洋食メニューには欠かせなく、甘みのある味わいは子どもにとっては食べやすい調味料として浸透している。外食チェーンの創業が集中した1970年代前半、当時10~20代だった人は今は60~70代になり、ケチャップによる減塩を意識し、商品では「濃厚リコピントマトケチャップ」「ケチャップハーフ」などが受け入れられている。
今年は新しい使い方や新メニュー、新たな喫食シーンなどの提案によって、間口と奥行きを広げていく。ケチャップは4月1日から価格改定し、3月末には駆け込み需要があった。4月以降はそうした影響を極小化するためにもさまざまな情報を発信していきたい。