ニップン春の新商品 ウィズコロナ、環境、独自素材をテーマに

ニップンは3日、22年春季家庭用新商品発表会を開催し、2月21日から順次、新商品とリニューアル品の合計47品を市場投入する。発表会では、単身や少人数世帯の増加やフードロス削減などに対応した一食完結型商品や、小容量・使い切り商品の充実化、包材の仕様変更による環境対応、冷凍食品ニーズ拡大への対応、食品工場副産物の利用によるリサイクルフローの構築、独自素材での新事業領域の開拓といった各種テーマを具現化した商品を披露した。

冒頭、壇上に立った同社理事開発本部長の米村康博氏は「今回は三つの方針で開発を進めた。『コロナ禍における家飲み、自宅での食事、新たな生活様式や変化した食シーンへの対応』では、ひと手間で本格的、簡便調理を実現、健康への配慮を訴求した商品を投入する。次に『当社のオリジナル素材を活用した新ジャンル提案』では、新たな素材、製法からおいしさを追求した商品を上市する。三つ目は『SDGsを念頭においた環境配慮型商品の開発』。当社では以前から紙製包材使用の脱プラ商品の取り組みを進めているが、これを加速させる」とコンセプトを説明した。

続けて「販売目標は冷凍食品が30億円、グロサリーと健康食品で15億円を見込んでいる。今後も一層の商品開発と日々の技術向上に努め、常に顧客視点に立ちながらおいしさにこだわった質の高い商品提案を全力で進める」と意欲をみせた。

冷凍食品では12品(新商品7品、リニューアル5品)を発売。「オーマイプレミアム 彩々野菜 トマトとにんにく」は、濃厚なトマトソースに3種のにんにくを効かせたパンチのある味わいが特徴。具感たっぷりの4種の野菜で彩りよく仕上げた。

「オーマイBig にぼしスパゲッティ」は、にぼしの強烈な香りと旨味が凝縮された一品。「いまどきごはん」では人気メニューのタコライス、ルーロー飯をラインアップに加えた。

「ニップン ハートスティックタイプ(薄力小麦粉)」(ニップン) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「ニップン ハートスティックタイプ(薄力小麦粉)」(ニップン)

新たな試みとして「国産野菜のポテトサラダ」と「同かぼちゃサラダ」を発売。“あと一品がすぐできる”小分けタイプで国産野菜を使用した。さらにポケットモンスターをキャラクターに採用した冷凍ホイップクリーム「ポケモンホイップ」を追加したほか、「パイシート」を紙トレー化。シリーズ2品で年間約34・6tのプラスチックを削減できるという。

グロサリーでは33品(新商品16品、リニューアル17品)を展開する。4本入りの「ニップン ハートスティックタイプ(薄力小麦粉)」や「ハート小分けパック(薄力小麦粉)」「強力小麦粉(250g)」は、小容量使い切りニーズに対応。コロナ禍で需要が拡大した家庭用プレミックスでは「むねチキ!から揚げ粉」や「お好み焼革命」「たこ焼革命」「華さくり天ぷら粉」を商品化した。健康や環境に配慮した「自然の恵み」シリーズでは、新たに「全粒粉サラダマカロニ」と「手作りパスタソース」(ペペロンチーノ、醤油&ペッパー)を提案する。

健康食品では、同社が長年の知見を有するアマニを使用した「アマニのめざめティー」と、自社素材「ニップンセラミドRPS」を使用した肌対策の機能性表示食品「うるつやピュアホワイト」を商品群に加えた。