キリングループ 独自の強み活かし成長へ意欲 九州エリア各社が方針

キリングループは24日、「2022年九州・沖縄エリア事業方針」をオンライン形式で開催。キリンビール九州統括本部、キリンビバレッジ九州地区本部、メルシャン九州支社が21年度の総括、22年度の事業方針について次の通り説明した。

▽キリンビール九州統括本部長の杉山和之氏=2021年の九州・沖縄におけるビール販売実績は前年対比で一番搾り3.9%減、(一番搾り(缶)7.3%増、一番搾り 糖質ゼロ147.3%増)、本麒麟6.7%減で着地。「キリン一番搾りの日」認定を記念して行った九州オリジナルキャンペーンや九州・沖縄を応援する一番搾りデザイン缶4種類の発売が奏功。一番搾りや本麒麟などの主要ブランドは全国を上回る水準で、一番搾り(缶)は7年連続の前年超えを達成した。

回転が速くフードロス削減や労働力不足の解消、配達や環境の負荷低減など社会課題の解決につながるTAPPYの導入店舗の増加と展開拡大、「TapMarché」を通じたクラフトビールの接点強化による九州・沖縄業務用市場の活性化を図る。

▽キリンビール福岡工場長の高橋伸夫氏=一番搾り、本麒麟などの主力ブランドのうまさや品質を追求した製品づくりや、成長カテゴリーのRTD製造能力増強を図る。定番のレモンフレーバー系を追加し、今年下期から現生産能力(年間約1万㎘/)を約1.5倍に向上させる。

▽キリンビバレッジ九州地区本部長の福島恒晴氏=21年の九州地区本部の販売数量は清涼飲料系で前年対比99%(午後の紅茶98%、生茶93%、ファイア142%、プラズマ乳酸菌入り飲料187%)で着地した。22年の販売数量目標は2%増の2億950万ケース。健康・地域コミュニティ・環境などの各分野で地域とのつながりを深めるCSV活動に加えて、新商品「キリンイミューズ朝の免疫ケア」(100㎖PET)の発売を弾みにプラズマ乳酸菌入り飲料42%増を目指す。既存飲料事業とヘルスサイエンス領域の両軸での事業基盤の確立に努める。

▽メルシャン九州支社長の本条克俊氏=国内ワイン市場が価格競争や同質化、コモディティー化などにより縮小傾向にある中、コロナ禍での間口拡大戦略を展開している。CSV経営に基づくシャトーやメルシャンのワイナリーを起点とした地域コミュニティ・産業の活性化、および飲用機会の機会創出による高付加価値商品、サービス提供を継続する。