ダイドー “冷感リフレッシュ飲料カテゴリ”創出に挑む 「フリスク」飲料を拡充 地球温暖化受け“スースーする”価値に磨き

 ダイドードリンコは「FRISK(フリスク)」のライセンスを使用した「FRISK SPARKLING(フリスク スパークリング)」シリーズを拡充して冷感リフレッシュ飲料カテゴリの創出に挑む。

 同シリーズ第二弾として開発した「GRAPE(グレープ)」を同社の一部自販機で先行発売し、5月12日からスーパー・量販店など手売りチャネルで新発売する。

 地球温暖化の影響の深刻化やストレス・疲労軽減ニーズの高まりを受けた動き。

 4月16日、都内でメディア懇話会に臨んだ中島孝徳社長は「“こころとからだに、おいしいものを。”を我々はブランドメッセージに掲げているが、もう少し解像度を上げると、安全安心を前提に、我々が大切にしているのは元気・ワクワク・サプライズの3つの価値観。『フリスク スパークリング』はこの3つ全てを満たした商品」と力を込める。

左から中島社長と坂本部長
左から中島社長と坂本部長

 「フリスク スパークリング」は、気分転換でき気持ちを高める商品を目指し、ミントフレーバーに着目して開発された。

 昨年5月の発売以降、世界初の「フリスク」コラボ飲料として話題になり多くのトライアルを獲得した一方で、“ミント感が強すぎる”といった声も寄せられたことから、冷涼感とマイルドな味わいが楽しめる第二弾の「グレープ」を開発した。

 「グレープ」について、坂本大介マーケティング部部長は「もともと持っている冷涼感やリフレッシュ感をしっかり活かしながらも、より多くの人に飲んでいただくために、飲みやすさやマイルドさを重視した」と説明する。

 2品ともGABAを配合した機能性表示食品で疲労感軽減とストレス軽減をヘルスクレームに掲げる。

2品の1本(250ml)当りの栄養成分表示
2品の1本(250ml)当りの栄養成分表示

 カロリーが皆無に等しいことからカロリー摂取を控えたいニーズや、“後をひくスースーする感じ”から食後のエチケットニーズなど多岐にわたる飲用シーンの獲得が見込めそうだが「まずは冷感リフレッシュ飲料としての訴求に絞り込んで価値を伝えていく」。

 冷感リフレッシュ飲料の言葉は、地球温暖化を受けて、昨年の展開から手応えを得ている“スースーする”や“涼しく感じて気持ちがいい“の価値に磨きをかけるべく採用した。

 「地球沸騰化と言われているように、猛暑がスタンダードになっている中、冷感リフレッシュ飲料という言葉をしっかり打ち出しながら消費者にコミュニケーションしていきたい」と意欲をのぞかせる。

 キャンペーンは、同社公式Xアカウントで4月16日から同22日まで実施している。
 Xアカウントにフォローしてキャンペーン対象の投稿をリポストすると抽選で1000人に「グレープ」6缶セットがプレゼントされる内容となっている。

 発売日には、追加キャンペーンやインフルエンサー企画を展開していく。

 今回の「フリスク スパークリング」は、3月に発売開始した健康サポート飲料4品に次ぐ春夏注力商品となる。

 同社は自販機での売上げが全体の約9割を占め、コーヒーの販売構成比が他社と比べて高いのが特徴。

 スーパー・量販店などの手売りチャネルの開拓をチャレンジ領域に掲げており、コーヒー以外の飲料の販売構成比が高まっているという。

 中島社長は「コーヒーに関しても従前の通り積極的に様々な価値提供をしていくが、地球温暖化に伴い、我々の自販機では“エッセンシャルドリンク”と呼んでいる水分補給に対応した水・お茶のソフトドリンクの販売構成比がかなり高まってきている」と語る。

株式会社アピ 植物性素材