小瓶ドリンクの主要ブランドが活況

 小瓶ドリンクの主要ブランドが活況を呈している。

 小瓶ドリンクは本稿で、101~180mlの容量のびんに入った、医薬部外品を除く栄養ビタミン飲料を指す。

 主要ブランドが上向いている背景の1つには、ビタミンへの根強い需要がある。

 ハウスウェルネスフーズの山岡潤事業開発二部第一グループマネージャーは「いろいろな栄養成分がある中で、ビタミンCは摂りたい成分として幅広い年代から挙げられる。市場を見渡しても、ビタミン系飲料の波が来ている」と語る。

 同社「C1000」の2023年4-12月売上高は、微増で着地。昨年6月に価格改定を行い消費減退が懸念されたが、同時期にLINEキャンペーンを実施したことで想定を上回る結果になったという。

ビタミンCやクエン酸といったレモンの機能価値が浸透して伸長しているのは「キレートレモン」(ポッカサッポロフード&ビバレッジ)。

 昨年は、同ブランド小瓶3種が好調に推移した。
好調要因についてポッカサッポロの高井朋子マーケティング本部ブランドマネジメント部アシスタントマネージャーは「健康や美容イメージのあるレモン1個分がぎゅっと詰まって、レモンの価値が体感できる飲料というコンセプトを打ち出したことが奏功した」と説明する。

 ロングセラーの「オロナミンCドリンク」(大塚製薬)は、子どもから大人まで幅広く支持され、昨年は、単品の販売が好調を維持し、人流回復に伴いコンビニや自販機での売上拡大を追い風に勢いづいている。

 「オロナミンC」には、1日に必要なビタミンC、B2、B6をはじめ、アミノ酸やハチミツが入っている。
ビタミンCの量はレモン11個分に相当し、着色料・保存料は不使用で「子どもから大人までみんなが美味しく安心して飲んでいただける」(大塚製薬)点を独自価値としている。

 インテージSRI+によると、小瓶ドリンクを含む栄養ドリンクの市場規模は長期的に見て拡大傾向にあり、23年の販売金額は前年比5.5%増と伸長し1827億円を記録した。

 インテージの市場アナリストの木地利光氏は、23年の市場について「販売金額の伸びには値上げの影響も見られたが、需要の底堅さがうかがえる。コロナ禍で苦戦が続いていたウコン・肝臓エキス等の“その他カテゴリー”は、23年も前年比24.6%増と前年に続いて伸長した。外出増により飲み会の二日酔い対策の需要が回復している」との見方を示す。

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