キーコーヒー、サプライヤーと絆強化 300人参集し数量限定の“特別なコーヒー”で乾杯 おいしさの追求とサステナブル活動を推進

 キーコーヒーは、物流・購買・生産部門のサプライヤーとの絆を深め、おいしさを追求してコーヒー文化と喫茶店を応援し、サステナブル活動を推進していく。

 3月19日、都内で「第10回クレドール」を開催。キーコーヒーの役員・社員とサプライヤー300人弱が一堂に会して経営方針発表会と懇親会が行われた。

 全体方針について柴田裕社長は「上場30周年にあたり、生活者に対してコーヒーの魅力の1つである共感価値を訴求して、2030年までに目指す姿として掲げたメッセージ“珈琲とKISSAのサステナブルカンパニー”をさらに進化させるべく取り組んでいく」と語る。

 同社は1994年1月21日に株式店頭公開し、96年東証二部、97年東証一部、2022年東証プライム市場に上場。株主数は23年3月末の4万8123人から半年間で4740人増え、23年9月末時点で5万2863人に上る。その多くが個人株主で占められているという。

「盛栄鍵(せいえいけん)」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「盛栄鍵(せいえいけん)」

 さらなるファン獲得へ、1920年の創業時から受け継がれている品質第一主義を大前提にサステナブル活動に注力していく。

 おいしいコーヒーの最新の提案として、懇親会では、ハレの日や門出を彩る“特別なコーヒー”として「盛栄鍵(せいえいけん)」がお披露目され、乾杯の発声に用いられた。

 「盛栄鍵」は、厳選したコーヒーにデーツ果汁の自然な甘さを加え、香り高い国産山椒や柑橘香のベルガモットをアクセントにしたさわやかな風味が特徴の希釈用コーヒー。
ミルクや炭酸飲料との相性がよく、希釈用でありながらストレートやオンザロックにも好適。3月19日から全国の同社直営ショップと同社公式ECサイトで数量限定発売されている。

 発表会では、サステナビリティ基本方針の5つの重要項目の1つ「責任ある調達と商品の開発・提供」を紹介。

経営方針説明会の様子。300人弱が参集。 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
経営方針説明会の様子。300人弱が参集。

 中野正崇取締役常務執行役員商品統括と伊東郁恵サステナビリティ推進室長が登壇し、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン作成のCSR調達のためのセルフ・アセスメント質問表(SAQ=Self-Assessment Questionnaire)の実施結果を中心に報告した。

 同社は23年11月に「責任ある購買・調達方針」と「サプライヤーガイドライン」に関する説明会を開始し、221社のサプライヤーが参加。そのうち46社がSAQの回答に協力した。

 今後、さらなる協力を呼びかけ、SAQ回答企業数を24年度(3月期)に物流部門全てのサプライヤーと購買・生産部門の半分のサプライヤー計200社、25年度に購買・生産部門のもう半分のサプライヤーとコーヒー原料に関する二次サプライヤー計150社から回答を得られるように活動していく。

 中野取締役は「23年にご回答いただいた46社には個別にきちんとフィードバックさせていただきたい。この取り組みはサプライヤー様の評価ではなく、当社の考えをお伝えして今まで以上に活発なコミュニケーションを図り、心に豊かさをもたらすコーヒー文化を築いていくための取り組み」と説明する。

 株主・ステークホルダーとのコミュニケーションも強化。
 来期・第73期には、社長直轄部門として秘書広報部を新設される。組織変更にあたり、懇親会では以下の新任部門長が紹介された。

〈2月1日付〉
▽手塚武士管理本部財務部長兼経理課長
〈4月1日付〉
▽中野正崇取締役常務執行役員商品統括マーケティング本部・SCM本部管掌コーヒーの未来部アドバイザー
▽秋元伸夫SCM執行役員SCM本部長
▽本吉眞紀品質保証部長
▽木村素子秘書広報部長
▽河合啓輔管理本部副本部長兼総務人事部長
▽阿部祐美子マーケティングR&Dグループリーダー
▽桑原大輔SCM本部副本部長兼生産管理部長
▽岩崎淳一SCM本部購買部長兼ストラテジーソリューション事業部
▽磯田義尊SCM本部ロジスティクス部長
▽高橋正行事業本部事業推進部長