師走に経営トップを悩ます人材育成

今年も12月は食品業界の年間回顧や新年展望をテーマに、経営者の方々を取材する機会に恵まれた。印象的なのは人材育成の重要性を強調するトップが増えたこと。若いうちに離職する社員が目立ち定着率が下がっているという。マイナビによると正社員の22年転職率は7.6%、16年比で約2倍に上昇。

▼ある経営者は従業員とのエンゲージメント向上で報酬は一つの側面でしかないと話す。一定の水準は必要だが、ウェルビーイング重視の現代ではやりがいや働きやすさが上位とみる。

▼国内外で業績好調な大手食品メーカー社長の話に驚いた。今年は新卒で約百人が入社したが、中途採用はその数倍に及ぶという。プロパーと即戦力の集合体でさらなる高みを目指している。

▼同社が人材を惹き付ける理由は事業の成長性に加え、明確な将来ビジョンとブランド力だ。別の経営者は変化が激しい時代だからこそチャンスが生まれると説く。現有社員の能力を最大限に引き出すにはトップがリーダーシップを発揮して力強い未来像を描き、それを内外に示せるかがカギになりそうだ。

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