ブラックフライデー 物価高騰の世相を反映しヨーカ堂が重視するのはお得感or贅沢感? 品揃え拡充し過去最速の予約受付で開催

 イトーヨーカ堂は11月15日から27日まで「ブラックフライデー」を開催する。

 アイテム数を昨年より約5割増加して“大容量”“特選品”“衝撃価格”などを切り口にした豊富な品揃えで盛り上げを図るほか、早期の顧客獲得に向けて過去最速の10月28日に予約販売を開始した。

 28日、イトーヨーカドー大森店(東京都大田区)で取材に応じたイトーヨーカ堂の篠塚麻友実販売促進部総括マネジャーは「ブラックフライデーは年々定着しており、お客様の期待感が高まっていることから、それに応えるべく品数を増やした。今年は前年比110%を計画している」と意欲をのぞかせる。

 物価高騰と水道光熱費の上昇で昨年よりも厳しい消費環境にある中、ヨーカ堂ではお得感と贅沢感の両輪で対応していく構えだが、どちらかというと贅沢感に期待をにじませているようだ。

 「お客様のマインドとして年末に向かうと今年一年のご褒美として買い物を楽しみ、おいしいものを食べたいという気持ちもあるとみており、お得感はもちろん提供したい価値ではあるが、普段扱っていないお酒や特別感も楽しんでいただきたい」と語る。

 食品業務部の高山仁志氏も「全体のコンセプトとして“ちょっと贅沢を”というのがあり特選品という形でちょっといいものを中心に展開していく。その中で、大容量商品では通常買う商品をちょっとお得に買えるようにして節約志向を捉えた中で企画を組んでいる」と述べる。

「山形県産山形牛肩ロース」(またはサーロインステーキ用)100gと「本鮪赤身入り!海鮮握り」1人前1パック - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「山形県産山形牛肩ロース」(またはサーロインステーキ用)100gと「本鮪赤身入り!海鮮握り」1人前1パック

 ブラックフライデーの対象商品は衣料・住居が101品、食品が53品で食品のアイテム数も昨年と比べて約5割増となる。

 食品の目玉は山形牛と寿司。

 山形牛は、「山形県産山形牛肩ロース」(またはサーロインステーキ用)100gを首都圏限定の予約対象外で税込950円にて販売。
ネットスーパー予約限定では「山形県産山形牛もも・バラ焼肉用盛合せ360g(冷凍)」を税込5616円(100gあたり税込1560円)で販売する。

 寿司は北海道を除く店舗限定で本鮪赤身2貫が入った「本鮪赤身入り!海鮮握り」1人前1パックを税込1058円で販売する。

 そのほかネットスーパー予約限定で「北海道産 新物いくら醤油漬け」500gを税込8888円、「丸本本間水産 味付け数の子」300gを税込2700円で販売する。