空輸も外箱も廃止 サステナビリティ徹底追求のシャンパーニュ「テルモン」から限定2品

昨年に日本上陸した、サステナブルな生産を追求するシャンパーニュブランド「テルモン」(販売・レミーコアントロージャパン)。自社畑のブドウを100%使用し、亜硫酸塩無添加で製造した「サン・スフル」(税別1万4千円)、「ブラン・ド・ノワール」(2万円)の2品を、全国の百貨店などで3日から数量限定発売した。

テルモンは1世紀以上にわたりシャンパーニュ造りに取り組むメゾン。環境保護に取り組む姿勢に共感した米俳優のレオナルド・ディカプリオ氏も、株主として出資している。

9月29日に行われたプレスイベントで、仏テルモン社のルドヴィック・ドゥ・プレシCEOは「長い年月をかけて完成した新商品を、日本の皆さまにご紹介できることを大変誇らしく思っている。テルモンだからこそ生み出せた最高の味わいを、より多くの日本の方々に味わっていただきたい」とあいさつした。

テルモン社は、25年までに自社の25haすべてのブドウ畑を有機農業に転換することを目指している。また昨年7月からは航空輸送を廃止し、船便に全面的に切り替えることでCO2排出量を大幅に低減した。

さらにボトルを入れる紙箱も廃止。業界初の取り組みで、これもCO2排出低減に寄与する。

イベントでLiLiCo㊧とルドヴィックCEO(テルモン) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
イベントでLiLiCo㊧とルドヴィックCEO(テルモン)

「各社では豪華なパッケージを競っているが、お客様が商品を手にしてから30秒で役目を終えるような箱が本当に必要だろうか」(ルドヴィック氏)との考えに基づくものだ。

また再生ガラスを使えない透明ボトルの使用も中止。現在採用している再生ガラス86%を含むグリーンのボトルは、使用後に100%リサイクルが可能だ。

ルドヴィック氏は「われわれがこのシャンパーニュ・メゾンを取得したときに決めたのは、サステナブルなメゾンであること。そのためには一切妥協せず、本当にそれができることを証明したい」と意気込みを表明。

イベントにはゲストとしてタレントのLiLiCoも登場。年間200本のシャンパーニュを開けるといい、なかでもテルモン社の製品が大のお気に入り。「ぜひ農園を見学させてほしい」と熱烈にアピールすると、ルドヴィック氏も「もちろんイエスだ。ちょうど今が生産真っ盛り。農園を見てもらい、食事をともにしながら語り合いたい」と歓迎。意気投合した二人はいつまでも語り続けていた。

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