約90分で地球を1周する地球観測衛星には、様々な種類があり陸・海・空を幅広く観測している。
レーザー技術を用いて立ち入り困難な場所も観測でき、地球温暖化をはじめとする気候変動を可視化しているほか、直近では線状降水帯のデータなど生活に密着して安全を守る情報を提供している。
7月20日、夏休みを迎える親子を対象に、このような地球観測衛星をコーヒーのように身近な存在として知ってもらうことも意図してネスレ日本と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が企画展を開催する。
企画展は、漫画「宇宙兄弟」ともコラボして「ネスカフェ×JAXA×宇宙兄弟 夏休み宇宙・地球ラボ」と銘打ち、宇宙から見た地球環境の変化やJAXAの地球観測衛星の素材の秘密、ネスレの環境への取り組みなどが学べる4つの学習コースを設けて8月31日まで開催される。
19日、内覧会で取材に応じたJAXA第一宇宙技術部門事業推進部の相澤映介氏は「宇宙や地球環境について考えるきっかけの1つにしてもらいたい。実際に宇宙で使われているロケットや人工衛星の素材に触れていただき、宇宙空間ならではの工夫についても知っていただきたい」と呼びかける。
会場はネスカフェ原宿(東京都渋谷区)。
基本的にカフェ・フードメニューを注文して体験できる仕組みで、メニューには「宇宙兄弟」とコラボした限定フードも用意している。
会場には、展示やタブレットを用いた学習コースほか、JAXAが所有する宇宙服やブルースーツなどのレプリカを着用して写真を撮ることができるフォトスポットが設置されている。
ネスレ日本としては、プラスチック廃棄物削減の取り組みとともに、詰め替え容器の「ネスカフェ エコ&システムパック」の認知拡大を目的に、会場には同容器を使用した地球ジオラマやエコ工作も展示されている。
企画展は、2020年4月からネスレ日本とJAXAが推進しているエコプロジェクト「♯NescafeOurPlanet(ネスカフェ アワープラネット」の一環で、初のリアルイベントとなる。
エコプロジェクトはこれまで、コロナ禍によりデジタルで企画やキャンペーンを実施。その反響は上々で「昨夏に実施した『#NescafeOurPlanet 動画公開記念キャンペーン』では800ほどツイッターのフォロワー数が増加した。これは我々第一部門としての月単位の増加数では多い数となる」と相澤氏は振り返る。
今後は、当初予定していたJAXA筑波宇宙センターへの招待などを検討していく。
ここには実物大の人工衛星や本物のロケットエンジン、日本実験棟「きぼう」の実物大モデルなどを展示。「現場で様々な装置に触れていただくことで宇宙への興味を増してもらいたい。まだ具体化していないが、ネスレ日本さまとの枠組みで実現していきたい」と意欲をのぞかせる。