「森永乳業の川上さん」の人生ストーリーをビールに サッポロ「HOPPIN’ GARAGE」

魅力的な人々の人生ストーリーをビールに――。そんな試みにサッポロビールが取り組んでいる。

「HOPPIN’ GARAGE(ホッピンガレージ)」は、公式ストアなどを通じて販売する同社初のD2Cブランドだ。フラッグシップ「ホッピンおじさんのビール」のほか、人生ストーリーを元にした数量限定ビールも2か月に一度の新作定期便として発売。その人生を絵本にまとめたストーリーブックとともに届ける。

6月の新商品で人生ストーリーの主人公に選ばれたのは、森永乳業でチーズの研究開発を行う川上真理氏。クリームチーズによく合う、その名も「クリチーとルービー」を発売した。

夫との晩酌中に「クリームチーズに合うビールがあったらいいね」と話していたという川上氏。食品企業を中心とする食のコミュニティ集団「フードアップアイランド」での交流を通じ、今回の企画に参加することになった。

サッポロビールで商品開発を担当する成瀬史子氏らとミーティングや試食を重ね、クリームチーズを引き立たせるさわやかな香り、しっかりしたボディーのビールを完成させた。

「実現してとても嬉しく、驚いている。食卓を豊かにするものを創りたいという想いで、森永乳業に入社した。それまでチーズの知識がなかったが、勉強するうちにこんなにも華やかな食品だということを実感するように。今回は、一企業ではできないことができたと思う」。10日の発表会で川上氏は喜びを語った。

サッポロビール新規事業開拓室の土代裕也氏は「お客様の価値観を揺さぶるような人生ストーリーを届けたい。決して出会うことがなかった人との出会いの積み重ねで、多様な価値観を認め合う未来を創っていく」と企画のねらいを語る。

「なぜそれをビールでやるのか?ビールには人と人をつないで、その出会いをより印象的なものにする力があると思うから。だからこそ、人のストーリーをビールにする」

8月以降も、さまざまな人物の人生ストーリーを伝えるビールを届ける。