セブン-イレブンが回復基調にある。客単価が貢献し既存店売上高は今期(2月期)滑り出しの3月・4月ともに20年比とコロナ前の19年比をクリアした。
同期間、客数はリモートワークの定着や遠出を控える傾向が継続し昨年を下回ったものの、客単価はフェア開催効果やワンストップショッピングに対応した商品展開が奏功し前年を上回った。
フェアは、コロナ禍の外出自粛による来店客数の減少を背景に「“人が動く”ことが少なくなっているのであれば、我々のほうから動いて少しでも来店動機を高めていく」(セブン-イレブン・ジャパンの青山誠一取締役執行役員商品本部長兼物流管理本部長兼QC室管掌)との考えのもと、今年1月から矢継ぎ早に開催している。
ワクワクと驚きを演出して店舗を活性化して集客を図るとともに品質のよさを伝えていくことがフェアの目的。
4月に開催したフェア「華麗なるカレーパーティー」ではチルド弁当各種が好調。定番商品よりも税抜 750 円高単価商品「ルー・ド・メール監修 特選ビーフ カレー」などの販売が伸長し全体の売上を押し上げた。
5月に開催したイタリアンフェアも滑り出しは好調という。
ワンストップショッピングに対応した商品展開の好例としては、「DAISO(ダイソー)」商品の販売好調が挙げられる。
好調を受け同社は早期に「ダイソー」商品を全店で販売していく。
「コロナがこの後収束してもお客様の生活様式は変わらないとみており、ワンストップショッピングにきちんと対応していかないといけない。いろいろな商品を買い、そこで全て完結したいニーズがある」とみている。
3月実績は、既存店売上高が前年比100.8%(19年比100.6%)、客数が97.6%(19年比非公表)、客単価が103.3%(同)。
4月実績は、既存店売上高が前年比101.7%(19年比101.5%)、客数が99.1%(19年比非公表)、客単価が102.6%(同)。