国分Gの低温フレッシュデリカ事業 パートナーと連携強化、地域発の商品育成

国分グループ本社は、このほど都内で「低温フレッシュデリカ事業22年度方針説明会」を開催した。

低温フレッシュデリカ事業全体では、巣ごもり消費で家庭用冷食が引き続き好調。利益面では「全国の配送拠点を活用したメーカー・小売業との物流構築、首都圏での配送効率化、価値ある商品提供や売場展開、惣菜製造部門やフローズンチルドを含めたトータルでの提案活動が寄与した」(山崎佳介取締役常務執行役員低温フレッシュデリカ統括部長)。

22年度の活動方針では「機能強化と事業創造を推進し、社内外の共創パートナーと共に低温・フレッシュ・中食事業をグループの成長の柱に進化させていく」ことをビジョンに設定。そのための具体的な戦略として、低温・フレッシュ・中食の各事業領域で戦略領域と柱を設定し、低温事業の6つの機能(まなぶ・あつめる・つくる・はこぶ・つなぐ・まもる)を磨き、各事業で価値創造目標の達成を目指す。

低温事業では、安定的な利益確保と新たな売上の獲得、クリエイト商品を核とした価値創造、地域や取引先との関係強化による共創圏づくり、物流事業・新規事業を中心にコト売りのバリエーション拡大を目指す方針。

具体的な取り組み事例では、全国低温戦略会議などを通じて各エリアが連携し、地域発商品の取り組みを強化。需要が拡大しているフローズンチルド事業では全国13拠点・約200SKUのフロチル対応の取り組みをさらに強化し、全国の3温度帯物流センターと幹線物流網で全国各地の商品をつなぐことで「今期中に30億円規模に売上拡大を目指す」とした。

フレッシュ事業では、ノルウェーサバ最大手のpelaga社、商社機能のタイムズ社と協業で、高品質・高鮮度のノルウェー産ワンフローズンサバの販売を開始。ディーツフードプランニングとの共創よるプラントベースフードの開発・販売、惣菜デリカ向けでは「骨まで食べられる魚」の拡販を進める。

デリカ事業では、SMインストアをターゲットとした高付加価値商品の提案強化、アウトパックメーカーとの共創圏構築、得意先PC向けの原料供給・メニュー提案を強化。フレッシュ事業と連携したサステナブルデリカの取り組みも加速させる。

前期の低温フレッシュデリカ事業は売上高4千294億円(8.7%増)。増収増益で着地した。カテゴリー別売上高構成比は冷食52.4%、チルド40.5%、冷菓6.8%。

事業会社別の構成比は国分フードクリエイトおよびエリアカンパニー計47.2%、ナックス39.5%、FSその他13.3%。なお、国分フードクリエイトの21年度売上高は1千62億円。構成比はチルド72.1%、冷食15.9%、冷菓12%。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)