駄菓子の未来は?メーカー4社がコラボ「駄菓子じゃぱん」 日本の魅力発信へ文化掘り起こし

輸入およびオリジナルの衣料品や雑貨を販売するビームスが手掛ける、日本の魅力を発信するレーベルのビームスジャパンと、おやつカンパニーの声がけで集結したやおきん、チロルチョコ、有楽製菓の日本を代表する駄菓子4社がコラボしたプロジェクト「駄菓子じゃぱん」が6日から始動した。「駄菓子と一緒に未来へ」をキャッチコピーに、5月8日まで「ビームスジャパン」新宿、渋谷、京都店にて期間限定で展開、新宿店は「未来の駄菓子屋」をイメージした内装となっている。

「駄菓子じゃぱん」は、この50年で約9割の駄菓子屋が消滅した中、日本から失われつつある駄菓子や駄菓子屋が持つワクワク感や懐かしさといった、古き良き「駄菓子文化」を盛り上げ、未来に継承していくためのコラボプロジェクト。

新宿店は、「大人も子どもも楽しめる空間」「未来に駄菓子屋があったとしたら」をテーマに宇宙空間のようなサイバー感やロボット化した店員をイメージしたデザインとなっている。

「駄菓子じゃぱん」では、「ベビースターバンダナ」や「ブラックサンダーサコッシュ」「チロルチョコネックレス」「うまい棒クリアバッグ」など各社限定グッズや、キービジュアルを手掛けた人気イラストレーター金安亮さんが描き下ろした「ロボット」をあしらったグッズが販売されている。

限定グッズも販売(駄菓子じゃぱん by BEAMS) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
限定グッズも販売(駄菓子じゃぱん by BEAMS)

また、駄菓子メーカー4社の社長が出演した「駄菓子文化」を一緒に盛り上げる特別動画も公開され、限定コラボグッズを社長自ら身につけて出演している。各社長が演技をする姿も必見で、業界を盛り上げようとする意志を体現した動画に仕上がっている。

今回のプロジェクトを取りまとめた、ビームスクリエイティブプロデューサーの佐野明政氏は「ビームスジャパンは、日本の文化を掘り起こし、光を当てて発信していくレーベル。今回のプロジェクトで駄菓子文化を盛り上げていけたらと思っている」と述べ、今後の展開について「駄菓子じゃぱんというプラットフォームを使ってたくさんの駄菓子メーカーさんを広げられるかもしれない。日本各地にはまだ知らない文化があり、丁寧なモノづくりをしている企業がたくさんある。今後も菓子という視点でも携われることがあるのではと思う」と菓子とのコラボの可能性を語った。

一部菓子カテゴリーは、若年層の取り込みを課題にし、そのための商品づくりや販促活動を行っているが、ビームスが関わることでファッション性を付加し、今までに接点がなかった消費者へのリーチが可能になる。異業種とのコラボは新しい切り口となり、菓子の魅力をさらに引き出す糸口になるかもしれない。