米の麺「ミーシェン」 香港大手チェーンが上陸 5年で100店計画

トリドールホールディングスは3月31日、香港人気ヌードルチェーン「譚仔三哥米線(タムジャイサムゴーミーシェン)」新宿中央通り店をオープンした。グループ傘下企業のタムジャイインターナショナルを通じての出店で、新宿中央通り店が日本1号店となる。4月には吉祥寺店、恵比寿店が開店し、5年間で100店舗を計画している。

タムジャイグループは、香港では毎年3千万人以上が来店する顧客満足度ナンバーワンのレストラン(エーシーニールセン香港調べ)。グループで170店舗以上を展開している。タムジャイサムゴーは2008年に香港に1号店を出店し20年にはシンガポールに進出するなど85店を出店。ミシュランガイドのビブグルマンにも3年連続で掲載された。トリドールホールディングスは17年に運営企業を買収し、経営権を取得した。

米線は中国雲南省発祥の米を材料に使った麺料理。米と水だけで作られており、グルテンフリー。製造過程で発酵させ、断面が丸く歯切れが良いのが特徴だ。

香港の店舗と同じ内装に(譚仔三哥米線(タムジャイサムゴーミーシェン) 新宿中央通り店) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
香港の店舗と同じ内装に(譚仔三哥米線(タムジャイサムゴーミーシェン) 新宿中央通り店)

日本の店舗でも香港本場のメニューを用意。自分好みにカスタマイズできるのが特徴で、スープ、辛さ、トッピングを自由に選べ、組み合わせは140万通り。スープはさまざまなスパイスが調合されており、香りと旨味、そしてタイプの異なる辛味を豊かに感じられる。注文時に麻辣(マーラー)、番茄湯(トマト)、清湯(クリアスープ)、煳辣(ウーラー)、酸辣(サンラー)、三哥酸辣(サムゴーサンラー)の6種類から選択(価格は550~670円)。辛さは10段階から選べ、辛さが苦手な人のために辛味なしも選べる。トッピングは肉、野菜、魚介系、ボール系など25種類(価格は90~190円)。香港では「鶏むね肉」「豚バラチャーシュー」「豚ひき肉炒め」が人気だ。「いかボール」や「フィッシュボール」「三角揚げ」は香港から輸入している。

サイドメニューも充実している。香港でも大人気の「トーフェイチキン」はチキンにクミンをまぶして焼いたもの。中はジューシー、外はカリッとした食感が魅力だ。味は程よくスパイシーで食欲が増す。同店でのヒットで模倣品が増えたため商標登録するほどの反響だったという。

トリドールホールディングスの鈴木浩允氏は「タムジャイサムゴーミーシェンは、香港、シンガポールでは繁華街の路面店、ショッピングモール、ロードサイドなどさまざまな形で出店している大人気ヌードルチェーン。今回の日本出店に際して、スパイスなどはなかなか輸入することが難しかったが、苦労しながらも現地で親しまれている味をそのまま味わってもらえるように仕上げることができた」と話している。

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