セブン-イレブンから冷食新アイテム 冷凍ならではの価値を前面に 惣菜工場のノウハウをフル活用

セブン-イレブン・ジャパンは、「セブンプレミアム ゴールド」や「セブンプレミアム」商品を含む冷凍食品9品を発表。13日から全国のセブン-イレブン店舗で順次発売している。

同社の冷食カテゴリーは、売場レイアウトの変更やおうち時間への対応強化などにより、18~21年の伸長率は60%と順調な伸びとなっているが、売場効率の改善や看板カテゴリーとの相乗効果の創出、冷食ならではの価値の追求――という課題を持っていた。

今回の新製品開発では、冷食ならではの価値訴求を前面に出している。普通、電子レンジで加熱することは凍結以上にダメージがあるが、ここをメリットに転換することに挑戦し、具材ごとに調理工程を分け、レンジアップ調理で香りや味が完成する仕立て。

また一般的な冷食は、一度にすべての原材料を煮詰める工程しかないが、「金の蟹トマトクリーム」では、最初にトマトソースを煮詰めて旨味を凝縮した後にミルクやダシを入れ味を滑らかにし、香りが飛びやすい蟹のダシを最後に加えている。不均一の混ざり方が複雑な味わいや香りを生み、手作りの美味しさになるという。

こうした生産工程を支えているのが、デイリー商品製造で培った技術をセブンプレミアムや冷食で活用している専用工場。既に5工場を展開し、この3月には新たにフジフーズの茨城工場が稼働し「セブンプレミアム ゴールド」2品を製造する。23年度中には新たに2つの新工場が稼働する予定。

10日に行われた発表会で最も詳しく説明されたのが「セブンプレミアム ゴールド 金の蟹トマトクリームパスタ」。パスタ、カニ、ソース2種が別々に盛られ、最後に「レンジアップ」の工程を経て完成する。食べる直前の加熱で初めてソースが混ざり合うため、味や香り、食感にコントラストが生まれ手作りのような複雑な味わいを楽しむことができる。税抜398円、3月15日発売。