冷凍麺「お水がいらない」快進撃 生産能力増強へ新工場建設 キンレイ

キンレイは、2024年4月をめどに第3工場を稼働させる。主力の具付き冷凍麺「お水がいらない」シリーズが右肩上がり成長を続ける中、新工場建設により生産能力を増強し、高まる需要に応える。

新工場は三重県亀山市内工業団地に建設する。3月中には土地を取得する予定。新工場には2ラインを整備する計画だが、まずは全体の生産能力の約4分の1に当たる1ライン約8時間稼働からスタートさせ、徐々に生産能力を高めていく。2ライン目については、需要動向なども見極めながら2~3年後の稼働開始を予定。将来的には売上高230~250億円に対応する計画だ。

同社の具付き冷凍麺「お水がいらない」シリーズは、今年2月21日に累計販売食数1億5千万食を突破。右肩上がり成長を続けている。昨年に発売した「札幌みそラーメン」「横浜家系のラーメン」も好調で、同シリーズの21年度販売食数は約3千500万食(20年度約3千200万食)を見込む。

売上の急拡大について同社では「『お水がいらない』シリーズは、コロナ禍の2020年以降、大幅にトライアル率が増えた。2021年になっても(トライアル率を)キープする中、リピート率も伸び続けている。また、コロナ禍の中で、子育て層や単身層の支持も拡大している」と分析する。

こうしたトレンドの変化は同社にとっても想定外とみられるが、新工場が稼働する2022~23年度までは国内2工場で売上利益の最大化を図る考えで、新商品を含めプロダクトミックスを最適化することでコロナ禍で獲得した子育て層や単身層の維持・拡大を図る考え。

なお、同社の2021年度業績は、食品売上高が前年比104%(163億円)での着地見込み。チャネル別では量販、生協が好調で業績をけん引している。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)