家時間に「金麦」を 変わる意識に寄り添う 新ジャンルで生き残りへブランド再強化

酒税改正でビールとの価格差が縮む新ジャンル。生き残りをかけた競争が白熱している。15周年を迎えるサントリービール「金麦」は、昨年は増税の影響を受けながらも市場を上回る実績で着地。増税から一巡後の直近4か月は前年同期比105%と好調だ。

1月製造分からリニューアル。同ブランドで過去最大量の麦芽を使用するとともに、「贅沢麦芽」や天然水仕込み、季節ごとの味わい、「うまみ三段仕立て」といった「新・ていねい製法」で、澄んだ後味はそのままに麦のうまみをアップした。

「長年ご支持いただいている理由は『家』を中心としたマーケティング。コロナ禍でお客様が家に求めるものが大きく変化している。酒税改正も見据え『金麦』本体のリバイタライズを行う」(2月24日の発表会で執行役員マーケティング本部長・田中嗣浩氏)

長時間労働が当たり前だった07年当時、仕事のストレスを抱えるサラリーマンが帰宅後のくつろぎ時間に楽しむ『癒しの新ジャンル』として発売されたのが金麦ブランドだ。「その後、働き方改革が進み仕事と生活のバランスは見直され、世帯の多様化も進んだ。幅広い方に楽しんでいただけるようさまざまな提案をしてきたが、20年からはコロナの影響で社会環境はさらに大きく変化。一時的な巣ごもり需要ではなく、お客様の意識変化で日常に欠かせないものとして家飲みが定着している」(同)とみる。

今年のブランド活動方針は「日本の家時間を、もっと豊かに。」。徐々に慌ただしい生活に戻る中、自分のペースでゆっくり毎日の家時間を楽しみたいといった意識に寄り添う提案を強める。

新プロモーション「金麦晩酌」を通年で展開。おつまみ付き6缶パックや季節ごとの「金麦」の発売、晩酌セットがもらえるキャンペーン、晩酌レシピ提案などを通じ、延べ3千200万人規模の接点を創出する。

柳楽優弥さん、黒木華さんを起用した新CMも展開し、金麦でゆっくり楽しむ家時間への共感を獲得。ブランド合計で前年同水準の3千400万ケースの販売を計画する。

「長期的にみてビールとの酒税差が縮まってくるので、新ジャンル市場で生き残れるブランドはかなり絞られてくる。今回のリバイタライズで金麦ブランドをより強くして、来るべき酒税改正を乗り越えたい」(田中氏)

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