「ファミマカフェ」200万人に当たる大規模販促で需要喚起 世界一のバリスタが認めたおいしさを

ファミリーマートは1月25日、税込500円以上の購入で抽選で200万人に「ファミマカフェ」の主力商品「ブレンドコーヒー」Sサイズか「カフェラテ」Mサイズが当たる大規模販促を開始した。

コーヒー最需要期に「世界一のバリスタが認めた美味しさ」を謳った「ファミマカフェ」を改めて訴求していくのが狙い。同販促は2月7日まで実施される。抽選に外れた場合はレシートで割引券を発行する。

1月24日、取材に応じた商品本部ファストフーズ部カフェ・スチーマーグループの松田香織氏は「1月下旬から2月上旬がホットコーヒーの最需要期となる。この時期に大型の販促施策を展開することで、たくさんの人においしさを体感していただきたい」と語る。

「ファミマカフェ」は20年2月から世界チャンピオンのバリスタ・粕谷哲氏が監修。昨年10月の「ブレンドコーヒー」刷新時から「世界一のバリスタが認めた美味しさ」を訴求している。

20年春にミルクフォームに磨きをかけ、7月に「アイスコーヒー」をリニューアルした。「アイスコーヒー」の刷新ポイントについて、粕谷氏は「豆本来の甘さにフォーカスした焙煎方法を導入した。ただ深く焙煎するのではなく、後味に嫌な雑味や苦みが残らないようにした」と説明する。

ミルクフォームは「スチームを使うと水っぽくなる」ため、スチームを使わずに100%生乳本来の甘さを引き出すやり方を導入。「ミルクとコーヒーが分離せず、温度も牛乳の甘さがピークにくる温度にしている」。

その後も豆の個性を引き出すことに主眼を置き、20年10月に「ブレンド」と「高級モカブレンド」を一新。「甘味焙煎」と銘打ち「深煎りでありながら、キレのある後味、心地よいビター感が生まれるような焙煎方法を実施した」。

その間、粕谷氏が1年間検証してマシンの設定を変更。「お湯の量と温度、攪拌の強さなど、1分に満たない抽出時間の中に私が培った経験と技術を詰め込み、一つ一つの設定がどういう味につながるかについて検証を重ねてきた」という。

この設定変更を経て、21年7月に「アイスコーヒー」、10月に「ブレンドコーヒー」を刷新。12月には粕谷氏が監修してから累計4億杯の販売を記録した。

人流抑制でコロナ前と比べて足踏みする中、10月に発売開始した「ブレンドコーヒー」と「カフェラテ」のLサイズと「高級モカブレンド」が好調に推移している。「Lサイズはたくさん飲みたいニーズや『あまり席を動きたくない』ニーズに対応し好調で、『高級モカブレンド』もかなりリピートされ『ブレンド』との20円の価格差を乗り越えて好調となっている」(松田氏)と述べる。

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