納品伝票の電子化推進へ 標準データフォーマット・運用手順を公開 デジタルロジスティクス推進協議会

デジタルロジスティクス推進協議会(以下、DL協議会)は、納品伝票電子化に向けた標準データフォーマット、運用手順を策定、このほど公開した。それによると、データ構造・データ項目は日本加工食品協会の標準EDIフォーマット(事前出荷情報)・日食協統一伝票をベースに設定。

DL協議会の標準データフォーマットは、国家プロジェクトである戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)スマート物流サービスが策定した「物流標準ガイドライン」のメッセージと互換性を有している。

さらに拠点・事業所を示すコードは、GS1が制定する国際標準コードGlobal Location Number(GLN)を基本方針とする。

なお、DL協議会の標準データフォーマットはその必要性が認められ、日本加工食品卸協会より納品伝票電子化の標準データフォーマットとして承認を得ている。

労働力不足を背景とした物流危機が叫ばれる中で、物流情報のデジタル化は解決策の一つとして注目されている。その中でも、納品伝票の電子化は伝票発行や照合、収受にかかる時間の手間削減など、サプライチェーン上のすべての企業がメリットを享受できることや、紙ベースゆえに活用しきれていない情報をデジタル化することで、さまざまな物流施策への寄与が期待され、物流のデジタル化推進において重要な検討テーマに位置付けられている。

一方で、納品伝票は多くの企業間で取り扱われる帳票のため、個別に電子化を進めることが難しいことや、各企業間で独自の仕様が乱立していることによる複数システムの併用を招き、利便性の低下が課題となっていた。

こうした中で、食品・日用品メーカー・卸・物流事業者で構成するDL協議会では、納品伝票の電子化に向けて会員企業が協調し、指針となる標準データフォーマット、運用手順を策定。策定に当たっては会員企業にとどまらず、業界が広く採用できる汎用性と物流現場での実運用を考慮し、実際にモノが移動する車両単位でデータを構成するほか、ペーパーレスによる物流現場の影響に配慮した運用手順を定めるなど、当事者目線での策定に努めてきた。

また、物流情報の電子化に際しては、将来的なデータ連携を見据え、ほかのさまざまな取り組みとの整合性を重視し、納品伝票電子化の標準データフォーマット策定の検討を行ってきた。

DL協議会では、危機に直面する物流を持続可能な物流に展開するためには、「企業・業界の垣根を越え、広く物流データを連携する必要がある」とした上で、標準データフォーマット、運用手順に加えて、納品伝票電子化を検討する実務者やソリューションプロバイダーを対象に導入手順やシステムの危機要件、実証結果を公開。物流業界全体の最適化を目指し、運用手順などの課題も含め「今回の公開内容に基づき引き続き、納品伝票電子化の社会実装に向けた活動に取り組んでいく」とした。

今回公開した資料は以下の通り。

①活動報告書(納品伝票電子化ガイドライン骨子)
https://www.digi-logi.jp/documents/202111_pre-guideline.pdf

②納品伝票電子化実証実験報告書(日本ロジスティクスシステム協会監修)
https://www.digi-logi.jp/documents/202111_report.pdf

なお、DL協議会は19年7月に設立。加工食品・日用雑貨のメーカー・加工食品卸・物流事業者など23社3団体で構成。事務局は日本パレットレンタル。持続可能な物流を実現するため、物流情報のデジタル化・標準化・共同利用を通じたサプライチェーンの全体最適を目指し、議論や実証実験を行っている。