そこに神はおわすのか

コロナ感染者数が激減した理由が分からず頭をひねる国民に、「お前ら、何か忘れていないか?」とアマビエさまからツッコミが入る。昨年の暮れ、ツイッターでちょっと話題になったネタ話だ。日本人のライトな信仰心をうまく表しており、筆者もついつい「アマビエさま、ごめんなさい」と言ってしまった。

▼今年の初詣の参拝者は昨年から大幅増。コロナ前の水準近くまで人出が戻った神社仏閣もあるという。多くの人がコロナ禍の収束と平和な暮らしを取り戻せるよう祈ったことだろう。しかしながらオミクロン株の感染力は凄まじく、燎原の火のごとく国内各地に広がりを見せている。

▼こうなると「まん延防止等重点措置」や「緊急事態宣言」の要請という事態は避けられないのだろうが、過去2年の経験を生かさず、改善案を盛り込むことなく愚策を繰り返すお上に国民の目は冷ややかだ。

▼無病息災を願う節分行事。スーパーやコンビニなどでは恵方巻の予約受付がたけなわ。関西がルーツといわれるこの風習もすっかり全国に浸透した。今年の恵方は北北西。果たして、そこに神はおわすのか。