温めてつくる「冷やし中華」開発 構想約5年 つるつる麺が楽しめる 氷を活用した特許製法がポイント ニチレイフーズ

 ニチレイフーズは、3月1日から氷を使った独自技術により電子レンジで温めても冷たく仕上がる冷凍「冷やし中華」を発売する。

 同社は昨年、コロナ禍で加速したパーソナルユース需要を取り込むため、山形工場に様々なカテゴリーに対応できるフレキシブルラインを新設し、その第一弾として冷凍の「冷やし中華」(1人前360g)を製造する。

 氷が入った冷凍の冷やし中華を、タレを取り出して電子レンジで2分50秒(600W)温め、溶けずに残った氷と冷たいタレを混ぜると冷え冷えの冷やし中華が楽しめる。
 氷はマイクロ波の影響が受けにくいという特徴を活用したことがポイントで、レンジだけで仕上がる独自製法(特許出願中)で開発した。

 自社工場で急速凍結した打ちたてでコシのある自家製麺を使用。「他の温度帯麺は製造段階でコシがなくなるが、冷凍麺はコシのある状態で凍結するためコシのあるつるつる麺が楽しめ、二段トレイによりタレと具材が別添されており、食べる直前まで具材がつゆに浸ることなく、具材を盛りつける楽しみもある」(宮川浩幸執行役員家庭用事業部長兼マーケティング部長)。

 3種類の酢を使った特性ダレと、自家製煮豚、錦糸卵、きざみオクラ、紅生姜の具材にもこだわった。
 「1食べきりの個食商材の伸長が著しい中で、冷食市場において冷やし中華は未開拓の分野だった。構想に約5年、開発に約3年費やし、あたためてきたアイデアと技術を投入して完成。春季新製品の一押し商品と位置付けている。当面は夏季限定で発売。市場に出回っている冷やし中華と同等か、やや低めの価格設定を想定している」と宮川部長は語っている。

 山形工場に新設された製造ラインは、様々なカテゴリーに対応できるフレキシブル設計となっており、麺以外の食材開発や高齢者施設など業務用チャネルでの展開なども検討して行く。

オリジナルソング「冷やし中華チンしました」を初披露するAMEMIYさん - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
オリジナルソング「冷やし中華チンしました」を初披露するAMEMIYさん

 プロモーションではWEBやSNSを活用して実施。発売前に試食できるTwitterフォロー&リツイートキャンペーン(1月21日締切)と、当選者限定で電子レンジが2人に当たる「♯冷やし中華チンしましたWチャンスキャンペーン」も行う。

 同社は14日、ニチレイフーズ本社で「冷やし中華」調理体験会を開催し、ゲストに「冷やし中華はじめました」でおなじみのAMEMIYAさんを招き、熱のこもったパフォーマンスとオリジナルソング「冷やし中華チンしました」を初披露した。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)