厳しさ増す海苔養殖

海苔の漁期は秋芽と冷凍網の2回に分けられ、先ごろ秋芽が終了した。収穫量は約11億枚、平年並みとなったが生産者や海苔商社には不安が募っている。これから始まる冷凍網の生育不良が喧伝されているからだ。

▼窒素やリンなど海苔の成長には欠かせない海水の栄養分が足りず、品質、収量とも期待できないことがその理由。秋芽の1回目は高品質な海苔が採れたが、以降、思うような海苔とはならず、原因を探ったら集中豪雨だと分かった。

▼栄養分は川を通して海に供給されるが、今期は集中豪雨が多発し濁流とともに一気に沖合に流され沿岸に位置する海苔養殖場は低栄養状態になっていた。地球温暖化による海水温の上昇に加え、雨の降り方も海苔養殖の不安定要素となりつつある。

▼今はきれいな海を守ろうということで、生活排水は下水処理を施されたうえで海に流される。護岸や砂防ダムの整備で山などに蓄えられた栄養分が十分海に供給されなくなり、それを生活排水が補い海藻類の糧になっていた。その道も断たれた上の気候変動。海苔養殖の環境は厳しくなる一方だ。

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