今年の冬はラニーニャ現象による寒波が予測される中、900ml以上のボトルコーヒー市場は引き続き好調を見込む。
ネスレ日本は、このような見立てのもと、昨冬実施したこたつ席やひんやりスイーツを用いた「ネスカフェ ボトルコーヒー」のコミュニケーションを強化。カフェ店舗「ネスカフェ 原宿」(東京都渋谷区)で11月26日から開催する催しでは、こたつ席を昨年よりも増やしたことに加えてボトルコーヒーを氷でできた特製グラスに入れて数量限定で提供するなどメニューを拡充させた。

11月25日発表したネスレ日本の西川原誠飲料事業本部レギュラーソリュブルコーヒー&RTDビジネス部ユニットマネージャーは、寒い冬でもボトルコーヒーが飲まれている理由について、春夏からの継続飲用・簡便性・部屋の気密性の高まりによる室内の温暖化――の主に3つを挙げる。
「手軽に一杯がさっと飲める」という簡便性から飲用層と一人あたりの飲用杯数が拡大。
同社の調べによると、市場は金額ベースで11年3月から21年2月までの10年間で約1・3倍拡大。コロナ禍の昨年1年間は巣ごもり消費も後押しして1ケタ後半で伸びたと推定される。
今年1-6月の市場は昨年の反動で前年並みで推移しているとみられる中、「ネスカフェ ボトルコーヒー」は20年と今年前半ともに市場を上回る伸びをみせトップシェアの地位を強固にしている。

近年は、秋冬の飲用需要増加が市場を牽引。
同社調べによると、過去10年間で、春夏(3-10月)の伸長率が約1.2倍であるのに対し秋冬の伸長率(11-2月)は約1.8倍となった
秋冬は、購入金額とともに特に購入率が伸びており「通年ユーザーが増加している」とみている。
同社はさらなる拡大を図るべく冬場の発信を強化。「ネスカフェ原宿」で11月26日から12月12日までアイスコーヒーやひんやりスイーツを提供する「ネスカフェ こたつカフェ」を展開。昨年と同様にSNSでの発信も強化して冬場のボトルコーヒーの飲用需要を喚起していく。

「ネスカフェ ボトルコーヒー」は「ネスカフェ エクセラ」と「ネスカフェ ゴールドブレンド コク深め」の2ブランドをラインアップ。
ボリュームが大きいのは「エクセラ」で近年は「ゴールドブレンド コク深め」が「エクセラ」を上回る伸びをみせている。
「全体的には無糖が牽引し、『ゴールドブレンド コク深め カフェインレス無糖』も伸びている」と説明する。