次世代型すし店 大手が相次ぎオープン ワタミも参入、アフターコロナ見据え新戦略

9日、「スシロー」と「くら寿司」が将来を見据えた旗艦店をそれぞれ新規開設した。スシローは同社初のアメリカンでポップなデザインの「ユニバーサル・シティウォーク店」を大阪市此花区に、くら寿司は大手外食チェーンで初とするZ世代を意識した「世界一映える寿司屋」を目指した「原宿店」を東京都渋谷区に、また同日、居酒屋からの業態転換を進める「ワタミ」は創業来初の寿司事業に参入し,新ブランド「すしの和」1号店を東京都墨田区に開設。外食各社、アフターコロナ・ウイズコロナを意識した戦略が本格的に動き出した。

スシロー、京樽などを展開するフード&ライフカンパニーズは、今年10月にグループで1千店舗を達成。その記念の店舗とする「ユニバーサル・シティウォーク店」は地理的に、今後のインバウンド需要回復などの将来を見据えた時、幅広い地域や世代の国内や国外からの来店が予想されるため、「スシローの情報発信基地としていく」(堀江陽あきんどスシロー社長)店舗に位置付け、25年の大阪万博も見据える。

情報発信基地とは、国内や国外のまだスシローを知らない消費者が同店でスシローの良さを知り、そしてそれぞれの地域や国に帰った時に、各土地のスシローに来店することで「スシローがつながっていく」(同)ことを意識していく。

店舗デザインの外観はアメリカンだが、内装は和のテイストで、江戸時代のにぎやかな町並みが描かれており、「店内を見渡して飽きないデザイン」(同)とした。また同店限定のスタッフユニフォームやメニュー「サーモンアボカドまぐろーる」(税込170円)などこだわっている。

くら寿司の「原宿店」は、新たなユーザー層獲得を目指し、外食意欲が高いとされる90年代後半生まれのZ世代(10代~26歳)を意識したデザインにこだわった。席も、障子を閉めて個室になるボックスシート、スカイツリーなどの眺望が楽しめるテラス席、原宿の街並みを見ながら食事ができるスタンド席を初めて設置。メニューは大手回転寿司チェーン初となるクレープマシーンで「寿司クレープ」など「映える」商品を提供していく。

ワタミは「外食ニーズはより目的来店化がすすんでいる」として寿司事業に参入。握り寿司は一貫88円(税込96円)~に設定し、寿司と焼き鳥をメーンに居酒屋で培った豊富なメニューで臨む。また、デリバリー寿司も実施し、すしの和ではなくWeb上で「すし善」で展開する。すし善は横浜で創業70年を数える人気店で商品の監修を務める。